タムロン 70-180mm F2.8 スナップで使える大三元 レビュー

フォト造りTools

タムロン(TAMRON)の望遠レンズ70-180mm F/2.8 Di III VXD Model A056(以下「本レンズ」という)の実写レビューです。

2020年5月の発売なので、既に手にされて撮影を楽しんでいらっしゃる方も多いかと思います。
さて私はと言いますと・・・ようやく入手し2ヶ月が経過しました(遅い!)。

1番の特徴はズーム全域で解放F値2.8、そして重量が810gの超軽量!

従来の大三元ズームの常識を覆すスペックは皆様ご存知の通りですが、わたしもこの恩恵に預かることが多く、もはや手放せない1本に。

重さだけでなく、本レンズを選ぶメリットは沢山ある有りますので、スナップやマクロ撮影の作例を交えながらお伝えしていきます。

カメラは高画素タイプのα7RⅣを使用しました。
(一部作例はクリックするとFlickrへジャンプしますので、そちらで大きな画像をご覧頂けます。)

スナップでも使える軽量大三元ズーム

『重いけど写りに妥協なし』

写りのためにはヘビーな機材を頑張って持ち出す、これが大三元ズームの今までのイメージだと思います。

ソニー純正『FE 70-200mm F2.8 GM OSS』 の重量1480gに対し、本レンズは810g
この670gの重量差は大きく、『FE 24-105mm F4 G OSS』(663g)に相当する重さに。

ホテルで500mlのペットボトルと記念撮影。
うーむ、本レンズの小ささを改めて実感。

余談ですが『みなさまのお墨付きルイボスティー』は貴重な存在です。

だだこれまでの大三元ズームとは若干異なる点もあるので、これから簡単にチェックしていきます。

望遠180mmはどうなの?

テレ側が200㎜ではなく180㎜であるのが本レンズの一番の特徴。

この20㎜の差が気になる方も多いのではないでしょうか。

「たかが20㎜、されど20㎜・・・」

この辺の感覚は個人差も有ると思いますが、個人的には気にしなくても良いかと。

参考画像(別レンズで撮影)

上の画像は180㎜と200㎜の画角の違いのを表したものです。
別レンズでの撮影につき、あくまでも参考画像になりますが、20㎜の差はそれほど大きく感じません。

最近のデジカメは画素数も多いので、抵抗感が無ければトリミングでの対応も全然ありでしょう。

使い易い焦点距離

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 180.0 mm 1/100  ISO400

70-180mmの焦点距離は結構使い易く、更にF2.8通しなので、単焦点レンズ4本分位を1本で楽しめる美味しさが有ります。

携帯性重視なら、ソニーのF4通小三元ズーム 『FE 70-200mm F4 G OSS SEL70200G』(重量840g)を選ぶ手もありますが、F2.8通しの本レンズの訴求力はかなり高いと言えます。

カメラが2台体制の場合、1台は本レンズが着けっぱなしになっています。

レンズ内手振れ補正機構は無し

レンズ本体はズームリングロック機構が有るだけのシンプルな作り。

非常に実用的な雰囲気です。

手前側のフォーカスリングが個人的には細く感じます。

購入後に知ったことなのですが、手ブレ補正機構が搭載されていなくてちょっとビックリ。

手ぶれ補正機構の有無には賛否両論あるところだと思いますが、実際に使用してみると、ボディ側の手ぶれ補正機構が使えれば問題無し。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/6.3 180.0 mm 1/250 ISO200

上の画像の様に、テレ側であれば、手ぶれ補正機構ONで焦点距離の1.5倍程度のシャッタースピードが稼げれば高画素機でも歩留まり良く撮影出来る印象です。(上手な方であればもう少し遅めのSSでもいけると思います)

近年発売されたαシリーズでは殆どが手ぶれ補正機構搭載機ですが、α6400等搭載されてない機種もあるので機種によっては注意が必要です。

マクロ機能は使い方次第

更に凄いのが、ズームレンズながらマクロ機能が搭載されていること。

勿論通常のマクロレンズとは異なり、あくまでもおまけ ・ ・ ・的なマクロ機能(表現が悪いかもしれませんが)なので、いくつかの制限事項が有ります。

マクロ機能の特徴と注意点
  • 70mmで近接0.27mで撮影可能
  • カメラをマニュアルフォーカスに設定(AFは使用出来ない)
  • 中心部分をメインに使用する

70mmで近接0.27mで撮影可能

ワイド端70mmで0.27mまで寄った場合の、カメラと被写体の距離感大体こんな感じ。

カメラをマニュアルフォーカスに設定

レンズ本体には『AF/MFの切り替えスイッチ』が装備されていないので、カメラボディ側でマニュアルフォーカスに設定します。

急にマクロを使用したいとき、一手間必要なのは難点ですが、頻繁に使用する機能でも無いので大きな問題ではないと思います。

中心部分をメインに使用する

マクロレンズは画面全域でシャープな写りのものが多いですが、本レンズはあくまでも付属的な機能、画面中央部以外はぼやっとした写りに。

絞りによる描写の違いを楽しむ

下の画像は被写体まで約0.27mで、絞り値F2.8・F4.0・F5.6・F8.0・F11.0で撮影。

解放F2.8では画面中心部でもかなりソフトな描写。
F8.0〜F11.0まで絞るとシャープですね。

ちなみにマクロ機能を使用せずAFが効く最短距離で撮影したのが下の画像。

ILCE-7RM4 ƒ/2.8 70 mm 1/320  ISO400

参考までに、画像周辺部の解像感は以下の様になります。
ピントは右上のコーヒー豆のイラストに合わせています。
周辺解像度が必要な時は絞れば結構使える印象ですね。

上記の様に、絞ればシャープになりますが、以下の画像の様に敢えて解放F2.8のふんわりタッチを生かすのも良し。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 77.0 mm 1/500 ISO800

時にはオールドレンズの味わいを楽しむ様に使用するのも楽しいかもしれませんね。

下の写真はα7RⅣのAPS-Cモードでクロップ撮影したもの。絞り値はF5です。

79-180f5-2
LCE-7RM4 ƒ/5.0 70.0 mm 1/500 ISO1600

ピントはトンボの目の部分に合わせているのですが、下の画像は1200×800pxでトリミングしたもの。

DSC08051kakudai
トリミング画像

画像中央での撮影ですが、これだけ写れば十分な場合も。
いざという時の武器になり得るマクロ機能に感じました。

大三元望遠ズームでスナップ撮影!

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 171.0 mm 1/3200 ISO125

繰り返しになりますが、とにかく軽量の本ズーム。スナップ撮影でも気軽に持ち出せてしまいます。

ズーム全域F2.8望遠ズームを片手に持ち歩くなんて・・・今まで考えられない撮影スタイルなのです。

ここからは作例中心に軽く流していきましょう。

カリカリでは無く十分な解像感

蝶などの撮影には距離的に物足りないですが、近くに寄れるトンボ位であればそこそこ楽しめます。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 180.0 mm 1/1250  ISO100

赤枠雨分を拡大したのが以下の画像です。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)

解像感も個人的には十分なレベルで好印象。解放F2.8での撮影ですが、羽の質感も綺麗に描かれています。

ボケを生かした撮影も楽しめる

ボケはズーム全域で使いやすい印象です。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 70.0 mm 1/125 ISO200
70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 180.0 mm 1/1600 ISO200
70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/6.3 180.0 mm 1/1000 ISO200
70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/2.8 180.0 mm 1/2000 ISO100

被写体によっては二線ボケが出ることも。ズームレンズですし、出る時は出るので仕方がないですね。まずは参考まで。

肩の力を抜いてシャッターが切れる

気軽に持ち出せるので、暑くてダルい夏の日の撮影の強い味方に!

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/9.0 70.0 mm 1/1250 ISO400
70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/4.0 140.0 mm 1/1000 ISO100

オートフォーカスも十分使える

オートフォーカスはなかなか早くて正確です。

実は、ソニーEマウントでタムロンレンズを使用するのは本レンズが初めて。
以前キャノンEFマウント用のSP 70-300mm F/4-5.6(旧タイプ)などを使用していたのですが、AFに関しては、やはり純正品に分がある印象でした。

ところが、本レンズでは良い意味で期待を裏切られることに!

体育館等、暗所でのスポーツ撮影はまだ行ったことが無いので、正直まだ分かっていない部分もあるのですが、屋外での一般的な撮影ではストレスなく撮影が楽しめるはずです。

AF-C(コンテニュアスAF)の食いつきの良さと合焦の速さはとても満足。
一方、AF-S(シングルAF)だとAF初動動作にちょっともたつく感じが有るのですが、個体差かもしれません。

ただ昔のレンズの様なAFの行った来た感は無く十分実用範囲内です。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/8.0 180.0 mm 1/500 ISO160

ちなみに簡易防滴構造なので弱い雨での撮影も問題無く行えました。勿論過信は禁物ですが。

70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056)
ILCE-7RM4 ƒ/3.5 76.0 mm 1/125 ISO400

玉ボケは大体こんな感じ

玉ボケの雰囲気はF5.6辺りから形が整ってくる感じで、ズームレンズとしては良好です。

まとめ 〜 メリット・デメリット

  • ズーム全域F2.8通し
  • 使い易い焦点距離
  • 小型で重量810gの超軽量
  • 簡易防滴構造
  • マクロ機能(MF)
  • 価格
  • 手ぶれ補正機構が非搭載
  • テレ側が180mmで若干短い
  • ズーム時に鏡胴が伸びる
  • AF/MF切り替えスイッチ無し
  • フォーカスホールドボタン非搭載
  • 手前にあるフォーカスリングが小さく回し辛い
  • 高級感はなし

デメリットを挙げればそれなりにあるのですが、割り切った作りに徹したレンズであることを考慮すれば、納得出来るポイントが殆どです。

望遠側で鏡胴が伸びるが、カッコ悪いほどではない

個人的には『手ぶれ補正機構』と『AF/MF切り替えスイッチ』は欲しい機能なのですが、各人の撮影スタイルによって重要度は変わってくると思います。

レンズは使ってナンボなので、気軽に持ち出せる大三元の本レンズの存在意義は非常に大きいと思います。

現在本レンズを利用できるのがソニーEマウントだけなのが残念なところですが、望遠レンズに興味がある方は是非候補にあげて欲しい一本です。

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