SONY G・G Masterレンズとは?〜ブランドの違いと選び方

フォト造りTools

ソニーのレンズ群にはGG Master(GM・Gマスター)・ZEISSの3ブランドが混在しています。

高画質レンズの総称と理解していても、これらのグレードの違い・性能・機能差についてわかり辛い面もあるんですよね。また無印との販売価格の差は大きく、それに見合った価値が有るのか購入時には結構迷います。

本記事では主にGとGマスターレンズの違いについて整理してきます。

※本記事の内容はフルサイズ対応レンズ中心になっています。

にっこりブヒ
にっこりブヒ

結論から言うと、欲しくなるスペック。
それがG・GMなのです。

にっこりねこ
にっこりねこ

でも用途によっては無印でも十分な場合もあるんだよね。

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ソニーαのレンズのブランド概要

  • G Master ・・・Eマウントレンズの最高峰
  • G・・・・・ハイグレードレンズ
  • ZEISS・・・ハイグレードレンズ(レンズはZEISSと共同開発のものを採用)
新たな表現に挑戦する最適な一本をあなたへ。“ツァイス(Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS)”と“G(FE 24-105mm F4 G OSS)”個性の異なる標準ズームレンズの特長を解説
新たな表現に挑戦する最適な一本をあなたへ。“ツァイス(Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS)”と“G(FE 24-105mm F4 G OSS)”個性の異なる標準ズームレンズの特長を解説
余談〜ZEISSの立ち位置

個人的には、ZEISSレンズの存在が全体像を理解し辛くしている印象があるんですよね。Aマウント時代はZEISSレンズを現在のGM的な感覚で手にしていて、Planar・Sonnar更にDistagonの名称も所有欲を満たしてくれていました。
Eマウントの高画素化・動画化が進むにつれ、既存のZEISSレンズの枠では収まらずG・GM化が進むのは理解出るんですよね。ZEISSの名前が徐々にフェイドアウトするのは寂しいですが・・・。

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G・G Masterレンズの違いは?

G Masterとは〜ミラーレス専用設計レンズの最高峰

G Masterについてソニーのサイトでは以下の様に記されています。

画像処理の高速化とデジタル化によって
進化を続けるカメラの表現力に応えるために。
イメージセンサーに革新をもたらした
私たちだから作れた
ミラーレス専用設計レンズの最高峰、G Master。
細部まで正確に捉える解像力と、
美しくとろけるぼけ味
精度とスピードを兼ね備えたAF性能
そのすべてが高い次元で融合し、
表現者の創造力を高みへ誘うこのレンズは、
静止画、動画を問わず映像体験を一変させる

SONY そのレンズが、世界を一変する。

上記を要約すると以下の4つのポイントになります。

Point
  1. ミラーレス専用設計レンズの最高峰
  2. 高い解像力・美しいボケ味
  3. AF:高精度・ハイスピード
  4. 静止画・動画にも用いることが可能

つまりは高画質・高性能化が進むデジタルカメラの性能をフルに引き出せるレンズとも言えます。また近年需要の高い動画制作にも用いられることですね。

G レンズとは?

さてG Masterがミラーレス専用設計レンズの最高峰で、Gはその下位のレンズ群と理解して良いのでしょうか?

ハイレベルな写真表現のために、ソニーの光学技術を結集して設計された「Gレンズ」。レンズ性能を大幅に向上させる高精度な非球面レンズをはじめ、色収差を徹底補正するためのED(特殊低分散)ガラス、なめらかで美しいぼけ味を実現する円形絞り、ゴーストやフレアを限りなく抑えるナノARコーティング技術。さらに、操作性に優れたボディデザインや形状など、使い心地も徹底的に吟味。描写性も信頼性もワンランク上の品質基準を目指した、光学テクノロジーの粋を集めたGレンズの描写性能が、高度な写真表現を可能にします。

SONY Gレンズとは

概略としては上記のG Masterで記載された内容とあまり変わらず、ベーシックなレンズ群より様々な面に於いて高性能であることが謳われています。

G Mastertと異なるのは、Gはミラーレス(Eマウント)時代以前より存在していること、つまりレフ機(Aマウント)の時代から続いている呼称ということです。但し悲しいですが、αAマウントは役目を終えつつあるので、この辺のうんちくは気にしなくてもOKです。

にっこりブヒ
にっこりブヒ

正確にはミノルタα時代からGレンズは特別な存在だったのです。

にっこりねこ
にっこりねこ

ミノルタ時代のGレンズは憧れの存在だったんだよね。

また本文では写真撮影が中心で、動画について触れていませんが、最近のGレンズは絞りリング(I/A ring)・絞りリングクリック切り換えスイッチ(I/A click)など動画撮影に配慮された機能が搭載され、この辺は時代の流れを感じます。

結論:G=ハイグレード GM=スーパーハイグレード

にっこりブヒ
にっこりブヒ

結論は、Gはハイグレード、GMはスーパーハイグレード的な立ち位置だね

迷いねこ
迷いねこ

松・竹・梅でも良いか。
結局雑なまとめになってしまった・・・

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G・GMを選のはどんな時?

スーパーハイグレードなG Masterレンズですが、やはりそれなりの値段設定です。それでも価格に見合った性能であれば手にしたくなるのも事実ですよね。

以下に無印・G・GMのそれぞれが必要だった(必要なかった)ケースについて述べていきます。あくまでも私個人のケースなので参考程度に捉えて頂ければ助かります。

ケース1:無印でも満足度の高かった例〜FE 35mm F1.8

まずはGM(SEL35F14GM)ではなく無印SEL35F18F)で十分事足りたケースです。単に35mm単焦点の使用頻度が低いこともあるのですが。

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広めの常用レンズとしても使いやすいく、他マウントでも使える玉がラインナップされている焦点距離です。

(参考)無印・GMレンズの価格差は123,200円
  • 無印・・・FE 35mm F1.8 SEL35F18F・・・・・¥84,700
  • GM・・・FE 35mm F1.4 GM SEL35F14GM・・¥207,900

※2023年4月現在の家電量販店の参考価格。

これら2本の価格差は結構大きいです。勿論基本スペックは全く異なり当然とも言えますが。

FE 35mm F1.4 GMは絞りF1.4で、超高度非球面XAレンズやナノARコーティングなど高機能がモリモリ搭載されています。ちなみに重さは524gです。

一方、無印FE 35mm F1.8は280gと小型軽量。GMほど逆光に強くない(はず)ですが、AFも早く正確で描写も十二分に使えるレンズです。

35㎜単での比較の場合、レンズの立ち位置が全く異なるので、全ての面に於いてGMが最高とは言えないんですよね。ZEISS Distagon T* FE 35mm F1.4 ZAの選択肢もあります。

にっこりブヒ
にっこりブヒ

無印 FE 85mm F1.8も良いレンズなんだよね。

ケース2:やっぱりGMは凄かった例〜FE 12-24mm F2.8 GM

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(参考)G・GMの価格差は158,400円
  • G・・・FE 12-24mm F4 G SEL1224G・・・・・¥264,000
  • GM・・FE 12-24mm F2.8 GM SEL1224GM・・¥422,400

※2023年4月現在の家電量販店の参考価格です。

Gでは満足できず、結局GMに逝ってしまったケースがこちら。

当初はFE 12-24mm F4 Gで十分満足していたのですが、星撮りでは使い辛く他レンズで対応していました。ある日FE 12-24mm F2.8 GMが発表されると同時に飛びついてしまったのです。

金額も目方(565g→847g)も大幅増量でしたが、満足度は一番高い買い物になった例です。

ワイド側12㎜ / F2.8がが一番のウリですが、色ノリも精細感も別次元なんですよね(自己満足ですが)。実際はそれぞれF4の撮影データをプリントすると、違いを感じられないことが殆どなのですが・・・(笑)

にっこりブヒ
にっこりブヒ

使うと何故か気分が上がる、GMレンズ!

にっこりねこ
にっこりねこ

モチベーションアップしてくれるレンズ。
これも重要だね。

ケース3:安定の標準ズーム〜FE 24-105mm F4 G

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(参考)G・GMの価格差は143,407円
  • G・・・FE 24-105mm F4 G OSS SEL24105G・・・¥164,593
  • GM・・FE 24-70mm F2.8 GM II SEL2470GM2・・¥308,000

※2023年4月現在の家電量販店の参考価格です。

両者とも鉄板ズームと言える2本ですが、圧倒的に使用頻度が高いのがFE 24-105mm F4 G OSSの方。

流石に綺麗なボケとは言えないのでシネマティックな被写体には向きませんが、物撮り・風景・スナップには欠かせないレンズで毎日稼働中です。

一方、防湿庫で待機が多いFE 24-70mm F2.8 GM II。F2.8は屋内イベント撮影時には欠かせず、Gマスターのブランドと言うよりは、どうしても必要なスペックなんですよね。

まとめ:必要に応じて無印・G・GMを選択を

近年ソニーから発売されているレンズはGかG Masterが中心。やはり高画素化や動画への対応を考えると、まずはGレンズを検討し、必要に応じてGMも考えるのが現実的と言えるでしょう。勿論遠回りせずに

但し動きの少ない写真など、用途によっては無印でも十分なことも。これらは概ね小型軽量なので機動力が重要な場面に於いても大きな助けになってくれるはずです。

にっこりブヒ
にっこりブヒ

但しAFのスピードや動作音など事前にチェックしておいた方が良いでしょう。

今回は触れませんでしたがサードパーティ製レンズを検討するのも勿論ありです。基本的にはメーカー・ブランドに拘らず、自分の撮影スタイルに合った1本を選ぶのが一番幸せと言えます。