今回はブラックミストフィルターの印象をさらりと。使用するのはケンコーの「ブラックミスト プロテクター」(以下プロテクターと記載)と「ブラックミスト フィルター No.0.5」 の2種類です。
YouTubeやレビュー等で既に優れた情報が多数発信されており、特に新たな発見はありませんが、日常スナップ用として自分なりのインプレッションをつれづれ記しています。
どのブラックミストフィルターを選ぶか迷っている方の参考になれば幸いです。
ブラックミストフィルターを使う理由
それは、最近のレンズの性能が良すぎるから。開放からシャープでボケも綺麗、更にハイコントラストで描写力抜群。ホント言うこと無し!でもなんか綺麗過ぎ・・・趣味人的観点からすると一癖ほしい感じ。癖強めのオールドレンズまでいかなくても、もうちょっとあっさり目の描写が欲しかった。語彙力無くてすみません。漠然としたイメージは、以前中判フィルムカメラで使っていたPORTRA 160NCの雰囲気。今回使用したレンズはGFXの単焦点レンズGF80mmF1.7とGF55mmF1.7です。
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ローコントラストで柔らか目の描写が欲しかったと言うこと?
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まっ、そういうことだ!
「ならオールドレンズを使えば?」そんな声も聴こえてきそうですが、やはりAFは便利なんですよね(苦笑)。
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・Kenkoブラックミスト プロテクター
・Kenkoブラックミスト フィルターNo.05
ブラックミストフィルターの効果
「ブラックミスト」は、非常に微細な黒い拡散材を光学ガラスで挟み込んだソフトフィルターです。ハイライトとシャドウ部のコントラストを抑え、柔らかな描写にしたり、特有の光拡散効果があります。レタッチなしで、撮ったその場で映画のような雰囲気を得られるのがブラックミストの魅力です。「ブラックミスト No.05 N」は「ブラックミスト No.1 N」の1/2のソフト効果です。05(ゼロゴ)は0.5の意味です。
ー ケンコートキナー ー
正しく説明するには信頼できる情報が一番、と言うことでケンコートキナーさんの商品説明から引用させて頂きました(手抜き)。要はソフトフィルターの一種で、柔らか低コントラストかつ光の拡散効果が期待出来るということ。
- ソフトだけど腰のある写り
- 光の拡散効果・ローコントラスト
- 絞りを開けるほど効果が大
- オールドレンズの100%代用にはならない
- ゴーストの出方を気にする場面がある
でも光量が少ないと意外と普通(良い意味で)
ソフトン(一般的なソフトフィルター)と比較すると、被写体のラインはシャープで滲みは少ない印象。光量の少ないシチュエーションで絞って撮影してみたら中々ノーマルな描写。常用フィルターとして使用するなら、1枚で2通りの描写が得られるお得感が嬉しい。勿論シャープさを求めればフィルターを外すのがベターですが、私のような無精者には大助かり。
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▲ 日陰で絞り気味F8で撮影。ソフト系フィルターを使用した印象はあまり感じられない。でも線が太く眠い描写に感じるかもしれませんね。
光量が多い場面に本領発揮
明るい場面では、光を柔らかく拡散させつつ、被写体の線はイイ感じ紡がれている感じ。
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▲ おひさまドカン、普段は白飛びが激しくなるので避けたい場面。でもブラックミストフィルターの効果は絶大で、ハイライトからミドルトーンへの繋がりがなだらか。絞りは開けた方が光の拡散効果が高まりますが、シャッタースピードの制限もありF8で撮影。拡散力は想像以上、建物のラインも必要十分に描かれている様子です。
絞り開放がおすすめ?
上の2枚は敢えてF8で撮影しましたが、絞り開放に近づけるほど光の拡散力は大きくなります。但しレンズの性格にもよるので、程よいポイントを見つけて頂ければと思います。
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▲ 絞り値によるハイライトの拡散の違い。やはり絞り開放付近の広がり方は大きいです。この辺は好みですね。
「ブラックミストプロテクター」と「ブラックミストNo.5」の違い
Kenkoのブラックミストフィルターは以下の3種類。どれにするか迷いますよね。
- ブラックミスト プロテクター・・・No.05の1/2の効果
- ブラックミスト No.05
- ブラックミスト No.1・・・・・・・No.05の2倍の効果
「プロテクター」と「ブラックミスト No.05」そして「フィルター無し」の3パターンで比較しました。
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▲ 開放F1.7で撮影。プロテクターでもコントラストの低下の効果は感じらます。光の拡散の違いは画面左上がわかりやすいです。
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▲ 日中屋外の光量変化が大きかったので、屋内でLEDビデオライトを用いた比較です。
プロテクターはブラックミストNo.05の半分の効果とのこと、その名称からすると控え目な描写かと思いきや、光溢れるハイライトからしっかり仕事している印象を受けます(笑)。
一方ブラックミストNo.05は、全体が光のベールに覆われた感じの幻想感が漂います。ハイライトのグラデーションもなだらかですね。
被写体を際立たせたいならプロテクターを、ハイライトの階調の柔らかさやローコントラストが好みならブラックミストNo.05を選択するのが良さそうです。
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▲ 神社のにゃんこをプロテクター装着で、太陽を外し気味のカット。絞り開放F1.7の効果もあり、ハイライトは綺麗に拡散している。これはこれで結構使えますね。
個人的な好みはブラックミスト No.05
どちらのブラックミストが良いか、これは被写体のイメージと好みで選ぶしかないかと。
今回の様なスナップ撮影なら、自分ならブラックミスト No.05を選びます。理由は太陽光を直接作画に活かせるのと、コントラストのフラットさが好みだからです。
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▲ 絞り開放でこんな撮り方、パープルフリンジはそれなりに発生します。勿論これはフィルターのせいではありません。これも趣味写真の楽しみの一つ。
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▲ 順光でのショット。富士フィルムユーザーだとフィルムシミュレーションでエテルナを当てたくなるかもしれませんね。
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▲ 街灯やヘッドライトなどの人工光源が相手では、ゴーストが発生する場合があります。これは仕方がない現象なので、撮り方と後処理で対処ですね。勿論太陽光でもゴーストが目立つ場合はあります。
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▲ 以前は白飛びは避ける様な作画でしたが、ブラックミストを取り入れてから180°変わりました。積極的に光源を入れるのも面白ですね。でももう少しハイライトの処理で工夫が必要な感じで、まだまだ修行が必要そう。
まとめ〜変化球的に1枚忍ばせておくのがおすすめ
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私の場合、ブラックミストNo.05が常用フィルターとなりましたが、どうやらローコントラスト具合が自分の好みとマッチしているみたいです。但しオールドレンズの効果とはまた別物なので、購入時にはそちらも併せて検討しても良いでしょう。でもフィルターケースに一枚忍ばせておけば表現の幅が広がるのは間違いないでしょう。
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