新潟市、通船川鴎橋付近にある『旭カーボン株式会社』の工場夜景の撮影レポートです。現地へのアクセス・駐車場所、またミラーレス一眼カメラを用いた撮影方法も作例と合わせてご紹介します。
念願の旭カーボン、ようやく訪れることが出来ました。新潟に来る度、行きたいと思っていた夜景スポットなのですが、なかなかスケジュールが合わず悔しい思いをしていました。
初めて訪れた感想は、『もっと早く行っておけば良かった』の一言。有名巨大コンビナートの様な壮大さはありませんが、対岸から至近距離で見る工場建屋は迫力十分。撮影もしやすい環境で、初心者の方にもゆっくり落ち着いて撮影出来るスポットです。
アクセス
工場は一般的に市街地から離れていることが多く、観光として訪れるにはちょっとした覚悟を要することも。でも旭カーボンは新潟市街地に位置し、観光ルートにも組み込みやすいのが特徴です。
工場って観光には不便な場所に有ることが多いよね。
旭カーボンは市街地に位置し訪れやすいのだ。
新潟駅・新潟空港から行きやすい距離
工場は、新潟駅・新潟空港からそれぞれ4km〜6km以内に位置し、大都市新潟市らしく、新潟駅からのバスの本数も豊富です。但し夜はバスの本数も減るので、腰を据えて撮影するなら車かタクシーがおすすめです。
新潟交通 新潟駅よりE3(E30/E31)河渡線JFE前(バス停)下車(時刻表はコチラ)
私は車で行ったのですが、バスの場合「JFE前」で下車すると、「ローソン新潟大山店」から目指す工場が見え迷うことはないはず。
▲ ローソンから工場方面に向かうと、『通船川の成り立ち』の案内板が設置されている場所があり、川沿いの歩道から撮影が可能です。もちろん歩行者も居るので邪魔にならない様に撮影ですね。
▲ 看板の様な写真の仕上がりを妄想し挑みますが、残念ながら今回はダメでした(;´д`)。
ショッピングモールの「フレスポ赤道」が絶妙な位置に有るのだが・・・
言わずもがな施設の駐車場は買い物をするお客様用・・・しかしスーパー、ドラッグストア・衣料品店・飲食店が揃っている「フレスポ赤道」、買い物ついでの短時間の散歩としならと言う都合の良い解釈が頭に浮かんでしまいました。
フレスポ赤道の周囲に細い車道が有るのですが、企業の私有地につき誤って侵入しない様注意。
昼間の景色はこんな感じ
▲ 新潟県道4号(赤道)側の方から撮影
ちなみに『赤道』とは、かつて舗装材に酸化鉄が含まれてており、路面が赤錆色だったことに由来するらしいです。知らなかった。ところで通船川の上流は『赤道』側でよかったのかしら???当日確認せずに、今頃疑問に感じている筆者でした。
▲ 下流側(多分)から撮影
どちらの方向から撮影するのが良いかはお好みですね。私個人としは上流側(赤道側)からかな。お盆明けの時期でしたが、綺麗に除草されており見学しやすかったです。
▲ 歩道の様子
撮影ポイントは視界が開けていて明るいですが、立木で工場が見えない場所もアリ。夜は思いのほか暗くて足元が見え辛いので、ライト持参が安心です。
▲ ザイエンス側から撮影
お盆過ぎても酷暑続き・・・ヘロヘロ天気を思い出にと、夏雲を入れて撮影。トーンは高めにしました。風の影響で水面には小波が生じています。今晩の妄想に影響を及ぼさないとよいのですが・・・(変な妄想ではないですよ!)。
そして夜の世界★
今回ははちょっと頑張り、角形フィルターを用いて撮影してみました。
使用したのは、『KANI 角型フィルター スターターセット100mm幅』です。角形フィルターとPLフィルターが併用できる、なんとも凝った構造のフィルターなのです。
- 三脚
- カメラ(フルサイズミラーレス一眼)
- レンズ 24-70mm
- レリーズ(リモコン)
- 角形フィルター
三脚は大きいほど撮影の自由度が高まりますが、パートナーと一緒だと確実に嫌がられます。大型レンズを使わないなら普通の三脚で大丈夫ですが、角形フィルター使用を想定するとガッチリ目の三脚の方が安心。
工場全体を収めるなら、広角24ミリが丁度良い感じです。暗い時間帯のレンズ交換は大変なので、ズームレンズの方が楽でしょう。今回は24-70 F2.8を用いましたが、三脚にセットし絞って撮るので、24-105 F4などのレンズでも全然OKです。
工場撮影では24-105 F4クラスのレンズが使いやすいです。
「レリーズも必要」と偉そうに書いておきながら・・・忘れた。実際は2秒セルフタイマーで撮影しています。
PLフィルターで水面の反射を活かす
PLの効果を得られる時間帯・環境ではありませんが、悪あがき的に使ってみます。効果は分かり辛いかもしれませんが、PL効果で水面の情報量が若干多くなりました。但し最近のカメラの情報量は多いので、暗く見える部分もレタッチで浮き上がることも事実。この辺はどこまで求めるかによるのですが、現場で処理出来ることは、出来るだけ現場で行う様に心がけています。
元データの良し悪しは、後処理にも影響を及ぼすからね。
ハーフND4フィルター装着
川の水面と工場建屋の照度差が大きいですよね。ハーフNDを用い建屋側の光量を抑えます。
高価な製品が多いの角形フィルターですが、今回は昔から有り、求めやすい価格が嬉しい『kenko ハーフND4 100X125mm』を用います。フィルターのクッキリした境目が時に難点ですが、今回の様に建屋と水面の境が明確な場面では逆に使いやすかったです。
▲ WB、ISO、シャッタースピードを変更し撮影したのがこちらの画像。本来ならしっかりと露出を確認しながら丁寧に撮影したいところですが、面倒なのでEVブラケット撮影し、後に良さそうな画像を選びました。
蒸し暑くて早く帰りたかったのです。
確かにこの日の新潟は日本一番暑かった・・・
最初の画像と比較すると大分印象が変わり良くなった気もしますが、冷静に考えると残念な出来でした・・・。
- もっと絞り光芒を出すべきだった
- そもそも適切な撮影タイミングではない
- 月・雲が邪魔
- 工場の煙が少ない
どんな撮影にも当てはまりますが、入念な準備と撮影プランの設定は重要ですね・・・。この辺で作品の仕上がりが数倍違ってくるので、反面教師として捉えて頂ければ幸いです。
▲ 自分なりにレタッチした結果がこちらの写真。
煙突からの煙量少ないですし、雲が有り主役の建物は引き立たたず・・・。もちろん雲が良い結果を生む場合もあるのですが。
ちなみにサボりにも思えるEVブラケット撮影ですが、HDR加工にも役立つので、工場風景撮影ではオススメです。
▲ PhotoshopのHDR Pro機能でHDR化
好みは分かれると思いますが、工場夜景はHDR向けの素材ですよね。上記画像は強めの処理を行っていますが、自然に見せる処理も可能なので、元ネタ確保としてのブラケット撮影は有効と言えます。
まとめ
以上新潟市「旭カーボン」の工場夜景撮影レポートでした。
街中の便利な場所で、これだけ見栄えのある工場が撮影出来る施設はそう無いと思います。今時の工場らしく変な匂いもありませんし、周囲には買い物や食事が出来る施設も多いので、気軽にじっくりと撮影出来る場所としてもおすすめです。
私は秋か冬頃に再挑戦しようかと現在画策中です。
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