FUJIFILM X RAW STUDIO で現像した感想〜フジの色を知る最適解

PC関連備忘録

今回は富士フィルムのRAW現像アプリ「FUJIFILM X RAW STUDIO」のおはなしです。

所謂メーカ純正RAW現像アプリの一つ。少々個性的なな面もあるので、それらを簡単に押さえていきましょう。個性的と言っても難しい操作は皆無でとても使いやすいアプリなのでご安心を。

アプリの主目的はRAW現像ですが、カメラ内の各パラメーターを忠実に再現することがベースになっています。

にっこりブヒ

カメラと同一の色彩、階調、ノイズリダクション等の処理が可能で

ちなみにLightroomやCapture Oneなどでもフィルムシミュレーションの適用は可能ですが、あくまでも富士フィルム監修によるもの。富士オリジナルとはどうしても差異が生じてしまいます・・・が、個人的には気にせずLightroomのプリセットを愛用しています(笑)。雰囲気は伝わるので。

にっこりブヒ

Lightroomでも各フィルムシミュレーションの再現性はかなり高いレベルだ

にっこりねこ

Lightroomのフジのフィルムシミュレーションの

プリセット、普通に適用させています

にっこりブヒ

フジオリジナル色に拘るなら、X RAW STUDIOを使うべし

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X RAW STUDIOの主な特徴

特徴
  • カメラ内RAW現像と同一処理をPCで行える
  • カメラとPCを接続して使用する
    • カメラ内の画像処理エンジンを使用して現像する
  • RAW現像に徹した必要最低限の機能のみ
    • 使い方は簡単
カメラ内RAW現像と同一処置がPCで可能
にっこりブヒ

カメラの撮影データと同じ仕上がりが期待出来る!

にっこりねこ

カメラ内RAW現像より楽

カメラ内RAW現像のボタン操作、やはり煩わしい・・・そんな時、X RAW STUDIOの出番。PCの大きなモニターで効率的に作業できます。しかも今時無料。

冒頭でも述べましたが、LightroomのフィルムシミュレーションはAdobeが作成したデータに富士フィルムがお墨付きを与えたもの。フジ純正とは違いがあります。フジ純正データでポートフォリオを統一するなら、X RAW STUDIOを使用する必要があります。

Velviaを適用させた画像の比較。「X RAW STUDIO」の方が花の紫色が濃いめに出力されました。逆に緑色はLightroomの方が若干鮮やかに出ている印象です。
起動にはカメラが必要・・・少し独特

PCとカメラをUSBケーブルで接続しながら作業するのが何ともユニーク。

私はThunderbolt4ケーブルを常に携帯しているので、そちらを使用しています。

アプリから各種指示を与え、現像処理はカメラの画像処理エンジン側で行います。お陰でPCの処理能力に依存せず、快適なRAW現像が行えるという触れ込みです。

つまり、カメラが無いと本アプリでの現像処理は行えません・・・。例えば、カメラを持たずに外出し、空いた時間でPC内に保存されたRAWデータを現像することは、残念ながら出来ないのです。撮影で使用したカメラが必要で、異なるモデルはNG。

困ったブヒ

X-T5撮影したRAWデータは、他のカメラ(X-T50など)では現像出来ない・・・

RAW現像特化型アプリ

キヤノン純正アプリのDPPの様に充実した機能を誇りまますが、対極的にフジX RAW STUDIOは群を抜いたシンプルさ。これはこれでアリだと思います。

RAW現像特化で、ビューワー機能は写真選択のみに存在するレベル。インターフェースもシンプルどこか懐かしい雰囲気ですが、使いこなすには時間はかからないでしょう。

動画優勢の時代、自社RAW現像アプリに開発リソースを割くのは現実的ではない、そんな時代ですよね。

留意事項
  • 撮影で使用したカメラが必要
  • バッテリーを消費
  • レタッチで追い込むには別途アプリが必要(Photoshop・Lightroom・Capture Oneなど)
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使い方

接続方法
  1. カメラを「USB RAW 現像」の接続モードに設定
  2. カメラとPCをUSBケーブルで接続
  3. カメラの電源をON
  4. アプリを起動

注意点はカメラの接続モードを「USB RAW 現像」モードに変更する程度。

▲ X-T5の設定画面 デフォルトの【USBカードリーダー】から【USB RAW 現像/設定保存読込】に変更しておく。

▲ 設定変更を忘れていて表示されたエラー。

カメラとPCを接続すれば現像可能と思っていたら、そうではありませんでした。一旦画像ファイルをPCにコピーする必要があります(当たり前か)。

▲ X-T5を接続した状態。下段のビューワーがグレーアウトしているのはGFXで撮影した画像の為。X-T5で撮影した画像しか現像出来ない仕様なのです。操作パネルはシンプルで説明書が無くても直感的に仕様できるはず。

▲ 現像前と後を見比べながら編集が可能で、カメラ内RAW現像よりもメリットは大きい。

▲ 一通り設定を終えたら【現像する】で終了。ちなみにファイル形式はHEIFやTIFF16bitも選択出来ました(X-T5の場合)。

現像に要する時間はですが、想像していた以上に軽快でTIFF16bitでも2秒程度でした。

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X RAW STUDIOは使うべき?

X RAW STUDIOを使うべきユーザー
  • RAWメインで撮影
  • フジ純正のカラーサイエンスを享受したい
  • レタッチなど後処理に時間を費やしたくない

シャッターを切るとき、見て感じた色をJPEGで記録する。そんな撮り方もフジのカメラの醍醐味だと思います。余計な後処理に時間を掛けず、L版の写真をアルバムに付け足していく様な・・・そんなカメラとの接し方も素敵ですよね。カメラのJPEGメインで撮る方にはあまり必要ないかもしれませんが、RAW主体ならX RAW STUDIOを使用する価値はあります。

にっこりブヒ

撮影に時間をかけて、後処理はシンプルに!

メーカーの色の基準を知る上でも重要なアプリなので、普段Lightroomなど他のアプリを使用している方も、たまに使用してみると良いでしょう。基本を知ることは時に重要だったりします。

それにしても撮影したカメラを接続しなくてはいけない・・・この点は正直改善して欲しいところです。