普段使い用カメラとして、ほぼ購入決定していた富士フィルムのコンパクトデジタルカメラX100V。
後はポチるだけの状態でした。
しかし、目の前に突如現れた非常に悩ましい、カメラ・・・それは、
NIKON(ニコン)Z fc 28mm f/2.8 Special Edition キット
(あくまでもキットの単焦点レンズのみの使用予定で、交換レンズの購入は考えていません。)
両機の共通点は、レトロな雰囲気で毎日で毎日持ち出したくなるカメラというくらいで、変な比較であることは承知です。
でもどっちにしたら良いのか迷ってしまうんですよね。
購入時のポイントチェックのつもりで本記事を書いてみました。
まずX100Vに決めた理由については、別記事にしているのでよろしかったら読んでみてくださいね。
惹かれ始めた〜Z fc
なぜ今更Z fc(28mm f/2.8レンズキット)に惹かれ始めたのか・・・
もちろんZ fcの発売は知っていたのですが、最初はそれほど興味が湧かなかったんですよね。
しかしX100Vを検討して始めると、Z Fc側から不思議な引力を感じてしまいました。
立ち位置は全く異なる両機だけど・・・
レンズ交換式のZ Fcと単焦点レンズ固定式のX100V
両機の主な共通点でまず挙げられるのが、ノスタルジックなルックス。
(センサーサイズ等共通点は他にもありますが)
クラシカルなデザインは「実機を見ているだけで欲しい!」と思わせる魔力があるんですよね。
それでは無理やりですが、比較をスタートしましょう。
デザイン面
思いきりレトロな両機〜デザインもGOOD!
Z Fcは昔の往年の名機ニコンFM2をモチーフにしたモデル。
過去の名機を現代的に解釈と言うのではなく、ぱっと見のFM2そのもの。
一方のX100Vは往年のレンジファインダーカメラスタイル。
昔のFUJICA 35と比べたらめちゃモダンに感じますが、それでもM型ライカっぽく十分クラシカルな佇まい(勿論良い意味で)です。
デザインコンセプトは全く異なる両機、優劣をつけるのは私には無理・・・
どちらも素晴らしいけど、高級感で選ぶならX100Vかな。
サイズ感
X100V | Z Fc | |
---|---|---|
幅×高さ×奥行き | 128.0mm × 74.8mm × 53.3mm | 134.5×93.5×43.5mm |
総 重 量 | 約478g | 約445g(ボディのみ) |
どちらも十分小型軽量と言えるでしょう。
Z Fcはペンタ部の突起が有るので、敢えて言えばX100Vの方が機材の出し入れがし易そう。
重量に関しては、X100Vはレンズ一体型で478g。
一方のZ Fcも445gとレンズ交換式カメラとしては十分軽量で、NIKKOR Z 28mm f/2.8(160g)を装着しても、たったの605g。
肩から下げてお散歩してもそれほど負担にならない重さですね。
ちなみにニコン Z50(サイズ:126.5×93.5×60mm 本体重量:約450g)と比較すると、グリップ部が無くコンパクトにまとまっています。
軽さとボディ形状も機種選択ポイントポイントの一つなので、個人的にはX100Vです。
使いやすさ
X100V | Z Fc | |
---|---|---|
外観 | レンジファインダー風 | 一眼レフ風 |
防塵防滴 | ○ | ? |
両機とも店頭で見ただけのインプレです。
まだ深く使用したことが無いので、今までの経験上の話になります。
以前使用していたレンジファインダー機は、予めピントの合う範囲に設定しておけば、サクサク軽快にシャッターが切れるのが面白かったんですよね。
X100Vでどこまで軽快に撮影出来るか、期待しつつも実際使用してみないとわからないところ。
操作性が高そうなZ Fc
画像引用 ニコンイメージング
一方Z Fcはレンズの真上にペンタ部分が有り、ファインダーが据えられているタイプ。
また軍艦部(カメラの天板の部分)にはISO・シャツタースピード・露出補正の各種ダイヤルが整然と並んでおり、かなり使いやすそうな印象。
光軸上にファインダーが設置されていると被写体と自然と向き合いやすいですし、昔ながらのダイヤル配置も意外と理にかなっていて、慣れると快適なんですよね。
この点では、物理ボタン類が少なくなった最近のミラーレスとは異なる撮影体験を得られるでしょう。タッチパネル全盛のご時世に、ダイヤル設定が行えるカメラはとても有難い存在です。
今回のニコンのこだわりは凄いですね。
X100Vはシンプルな操作系と防塵防滴構造が嬉しい
一方のX100Vはの操作系はシンプルで、ダイヤル・ボタン類は少め。
前モデルのX100Fには有った背面部の十字キーは残念ながら省略されてしまいました。
十字キーは有ってもよかったと思うのですが・・・
またシャッタースピードのダイヤルの中に感度設定ダイヤルが収められており、削ぎ落とそれた美を感じられるのがX100Vと言えるでしょう。
また防塵防滴構造になっているのは、埃が多い地域で撮影することも有る私にとっては嬉しい限りです。(但しアダプターリングAR-X100とプロテクトフィルターPRF-49の装着が必要)
Z Fcの防塵防滴はどうなんでしょう?
ニコンなので『防塵防滴に配慮した設計』を期待ですね。
液晶モニターとEVFスペック
X100V | Z Fc | |
---|---|---|
液晶モニター | 3型(インチ) 162万ドット チルト式 | 3.0型TFT液晶モニター 約104万ドット バリアングル式 |
EVF | 0.5型有機EL 約369万ドット | 0.39型 XGA OLED 約236万ドット |
わたしの場合、EVFと液晶モニターの画素数はあまり重視していません。
個人的に、背面液晶は92万ドットで十分ですし、メニューとヒストグラムさえ認識出来れば十分なんですよね。
その分電池の持ちが良くなってくれればと言った感じです。
しかし、一般的には、液晶やEVFのスペックがとても重要であることも十分承知しています。
背面液晶を見せて、モデルさんとコミュニケーションをとるときや、撮影時も見やすく綺麗なEVFはテンション↑上がりますよね。
そんなわたしの判断で恐縮ですが、スペック上はX100Vが上ですが、Z Fcでも十分な性能です!
X100Vのハイブリッドビューファインダーは貴重な存在
X100Vは光学とEVFのハイブリッドビューファインダー!
ギミック好きには最高ですよね。
光学ファインダーで撮影出来るカメラが絶滅しかかった時代に、作ってくれるだけでも有難いと思います。
でも、別機種では便利な背面液晶やEVFの使用頻度が高かったです。
液晶モニターはチルトかバリアングルか?
ここで注意した方が良いのがモニターの稼働方式です。
スチル(写真)から動画を始めた人間だと、光軸からズレるバリアングルは意外と使い辛く感じることも。
ローアングルや胸の位置でカメラを構えた撮影では、バリアングルは被写体との位置感覚が掴み辛いのです。まあ、慣れと言ってしまえばそれまでなのですが。
一方、ビデオカメラに慣れた方であれば、バリアングルの方が撮影し易いでしょう。
Z Fcはセルフィー対応なので、Vlog撮影するのであれば、やはりバリアンのZ Fcがベターです。
やはり動画のウェイトが高い方はZ Fcを検討した方が無難ですね。
この辺は個人差が大きいので、購入前に使用感の違いを確認しておいた方が良いでしょう。
バリアングルモニターは苦手だが、総合的な使い易さはZ Fcの方が上。
静止画の割合が多い自分はX100Vでも特に問題なさそう。
静止画・動画性能
X100V | Z Fc | |
---|---|---|
有効画素数 | 約2610万画素 | 2088万画素 |
撮像素子 | 23.5mm×15.6mm(APS-Cサイズ) X-Trans CMOS 4センサー | 23.5×15.7mm(APS-Cサイズ) CMOSセンサー、ニコンDXフォーマット |
画像エフェクト | アドバンストフィルター フィルムシミュレーションモード | ピクチャーコントロールシステム |
動画性能 | ・DCI4K(4096×2160):29.97p/25p/24p/23.98p 連続最大約10分 ・4K(3840×2160):29.97p/25p/24p/23.98p 連続最大約10分 ・Full HD(2048×1080): 59.94p/50p/29.97p/25p/24p / 23.98p 連続最大約15分 ・Full HD(1920×1080):59.94p/50p/29.97p/25p/24p / 23.98p 連続最大約15分 ・Full HD(1920×1080)ハイスピード動画 120p/100p (記録時) 連続最大約6分 ※動画の連続撮影時、ファイルサイズが4GBを超える場合、動画ファイルは分割して保存。 | ・4K UHD(3840×2160):30p/25p/24p ・Full HD(1920×1080):120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p ・Full HD(1920×1080)スロー:30p(4倍)/25p(4倍)/24p(5倍) 最長記録時間29分59秒 |
手振れ補正 | なし | レンズシフト方式(VRレンズ使用時) |
X100Vの方が高画素ですが、両機とも使い易い画素数で、プリントサイズが最大A3ノビ程度の方であれば特に問題ないレベルです。
X100Vフィルムシミュレーションモードは富士フィルムユーザーの特権
富士フィルムのフィルムシミュレーションモードは結構訴求力が高いですよね。
フィルムシュミレーションの常用はしていないのですが、たまに使うとこれがまた新鮮なんですよね。
画像エフェクトで、往年の名フィルムの雰囲気を味わえるのは、フィルムメーカーならではの特権です。
頑張ってRAW現像しても同じ仕上りにはならないので、ハマれば積極的に使用する価値はあります。
またETERNA(エテルナ)で動画を撮りたい方は結構多いのではないでしょうか。
X100Vの動画撮影時間は短め
4Kでの連続最大撮影時間は15分と短め。
私の場合は特に問題はないのですが、長尺で撮る場合も勿論有るわけで、動画メインの方は重要な考慮事項ですよね。
Z Fcはレンズ側手振れ補正あり /X100Vは無し
無いよりは、有って嬉しい手振れ補正。
X100Vは手ぶれ補正非搭載なんですよね。
広角単焦点での撮影でこの機能の必要性は低いのですが、「手ぶれ補正なんて要らない!」なんて強がり、私には言えません(笑)
X-S10ではボディ内手ぶれ補正が搭載されているので、いずれはX100シリーズでもと期待しています。
一方、Z Fcは交換レンズ側での手ぶれ補正が可能です。
静止画でも動画でも、有れば何かと便利なんですよね。
VLOGはほぼ撮らないので、フィルムシミュレーションモード搭載のX100Vに気持ちは傾く。
X100Vの手振れ補正非搭載は残念ではありますが。
電源・インターフェース関連
X100V | Z Fc | |
---|---|---|
バッテリー | NP-W126S | EN-EL25 |
静止画撮影枚数 | 約350枚(EVF)、約420枚(OVF) ノーマルモード時 | 約310枚(ファインダー) 約360コマ(モニター) |
動画撮影時間 | ・4K:約45分 ・Full HD:約50分 ※顔検出OFF時 ※実撮影電池寿命 | 約80分(ファインダー) 約80分(モニター) |
Bluetooth | Ver.4.2 | Ver.4.2 |
USB | Type-C(USB3.1 Gen1) | Type-C |
バッテリーの持ち具合に関しては、単純に比較出来ないので参考まであげておきます。
最近のミラーレスカメラは大体こんな感じですかね。
まとめ〜X100Vに決めました。
以上色々と浅く検討した結果、今回はX100Vを購入することに決定しました。
一番のポイントは35mmの画角ですね。
Z fc のキットレンズ28mm f/2.8はフルサイズ換算では42mmに。
40㎜付近の距離は個人的にはとても好きなのですが、レンズ一本だけで済まそうとすると少々画角が狭く感じてしまうのです。
勿論他Z fcボデイのみにZマウント用単焦点レンズを購入する手もあったのですが、35mmに相当する純正レンズは未だ発売されていないようで、もし有ったら結論は異なっていたと思います。
自分にとってワイドレンジの35mmはチャレンジングなのですが、常用の1台となるとやはりX100Vに軍配が上がりました。
でもZ fcもいずれ手に入れたいと思ってしまうんですよね。
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