SONYのEマウント単焦点レンズ FE 50mm F1.4 GM / SEL50F14GMの実写レビューです。
既にFE 50mm F1.2 GMというスーパーレンズが存在しており、本レンズの登場は個人的に驚きでした。従来のZEISS Planarから置き換わるかの様で寂しさも感じますが、ニューモデルが気になってしまうのは人の性ですね。
発売日に入手していたものの、なかなか撮影出来ていませんでしたが、ちょこちょこ撮っていたものを作例として紹介していきます。スナップ中心ですが、本レンズの大体の雰囲気を感じて頂ければと思います。基本的に静止画メインの記事になっていますのでご了承を。
FE 50mm F1.4 GMの魅力とポイント
本レンズのセールスポイントは沢山ありますが、なんだかんだで決め手は上記の3つでした。
今まではこんな風に強がっていたけど・・・
- 絞り開放の描写の柔らかさはレンズの味
- 大口径の重さは名レンズの証
- AFだけでなくMF撮影も写真の楽しみ
やはり開放の描写に優れ、軽く、面倒なMFなんぞ使わず済むならそれに越したことは無いのです。動画撮影も考慮するとAFの性能は尚更重要ですよね。
動画撮影のことも考えると静かで正確なAFは魅力的だよね。
作例
改めて撮影データを眺めていたら、絞り解放の写真ばかり・・・かなり偏ったサンプルが続きますがご笑覧ください。一部の写真は露出補正を行っています。その他はPhotoshopでのリサイズのみです。
最短撮影距離で撮影 0.38m(MF時)
ちょうど自宅の庭の百合が賑やかな時期になってきたので、MF時の最短撮影距離0.38m(AF時は0.41m)付近で撮影しました。ピントは蕊部分に合わせています。赤枠部分を拡大したものが下の画像です。尚ピーカンにつきND4フィルターを装着しています。
中心付近とは言え結構キッチリと解像しており、絞り開放の画像に有りがちな眠さは感じられません。
参考日中屋外でF1.4を多用したいならNDフィルターは必須です。写真用途であればND4〜8程度を用意しておけば良いでしょう。私の場合α7Ⅳ(SS1/8000)ではND4を常備しています。
テーブルフォトにも使いやすくなった
従前の50㎜レンズ(最短撮影距離は0.45mの場合が多い)では、席に座りながら料理の撮影するのは困難でした。本レンズの最短撮影距離0.38m(MF時)により、テーブル上の撮影がかなり撮影しやすくなりました。
⬆︎瓶がとても立体的に表現されています。
⬆︎こちらも座席に座りながら撮影。本当はもう少し絞りたいところですが、この辺が限界でした。
⬆︎バターたっぷりのバゲットを撮ってみる。気が付くと何だか食べ物の写真ばかりが増えていました。
フレア・ゴーストの発生具合〜コントラストの低下が抑えられている!
次は敢えて太陽を入れ、ゴーストやフレアの出具合を見てみます。
露骨に太陽に向けて撮影。なのでフレア・ゴーストはそれなりに発生しています。でも3枚目は光線の影響がかなり抑えられており優秀、表現として使うのも十分ありだと思います。なによりもこの状況下でコントラストの低下が抑えられた描写は嬉しい結果でした。これはナノARコーティング IIの恩恵ですかね。
ボケ具合
今回はボケた画像の連発ですが、改めてボケ具合について触れておきます。
⬆︎シンプルな背景を選べばボケが綺麗なのは当然ですよね。
⬆︎木漏れ日もしっとりと綺麗に映し出されました。
⬆︎コストコのダークチェリーサンデー、本当に食ってばっかりですな・・・。バックはコストコ名物大型カート、本来なら背景として選びたくないですが、カートのワイヤーも比較的スッキリとした描写に落ち着いてくれました。派手さはなく落ち着いた色合いで、素材としても扱いやすい印象のレンズです。
瞳AFで動物を撮ってみる
瞳AFを使いながら動物撮影です。山羊が相手でもレンズは静かに黙々と良い仕事をしてくれました。但しこの八木さんは目元が黒いので、瞳AFが迷い気味でした。もちろんレンズのせいではありません。
⬆︎まつ毛もバッチリ描写されていますね。山羊のまつ毛は長いですね!
⬆︎絶賛爪研ぎ中
⬆︎出発出来ないのですが・・・前ボケもなだらかで綺麗です。
物撮りでも使える
物撮りではFE 24-105mm F4ズームを使用することが殆どですが、本レンズも勿論使えます。被写体を忠実に映し出してくれる印象の本レンズ、素材撮影にも使いやすいですね。
⬆︎山で収穫してきたコゴミを撮影
⬆︎ちょっと遊んでみました(ちゃんと胡麻和えと天ぷらで頂きましたよ)。
小型軽量〜スナップに最強か。フィルター径67㎜も嬉しい。
被写体に寄れる勇気があるならFE 35mm F1.4 GMがベストかと思いますが、自分にはやはり50㎜がしっくり。この辺はお好みでどうぞ。
またフィルター径が67㎜であるのも嬉しい仕様で、タムロンレンズと組み合わせてのレンズシステム構築もおすすめです。
タムロンとソニーレンズ
うま〜く被らない様にラインナップされているな。
タムロンで50㎜単焦点レンズはラインナップされて無いんだよね。
※2023年6月現在
⬆︎クライスラー PTクルーザーと久々のご対面。懐かしい〜。塗装の痛みが残念ですが・・・最近ではかなりのレアキャラになってしまいました。ゴッサム・シティで走っていそうな感じ。
⬆︎ハイライトとシャドウの繋がりが美しいです。これで塗装状態が良かったら・・・いえいえ人様の車に文句を言ってはいけません。
⬆︎初めて50㎜を使うと画角が狭く感じるかもしれませんが、誇張せず普通に撮れるのも50㎜の魅力。
まとめ〜あらゆる面で美味しさ満点のレンズなのです
⬆︎最後はやはり食べ物で。
FE 50mm F1.4 GMベンチ入り確定!
撮影時には必携レンズとなりました。
初めての単焦点レンズを考える際、マクロレンズも良いですがFE 50mm F1.4 GMの検討もおすすめ。高額なGMレンズにつき、気軽にお勧めは出来ないのですが、予算が許せば是非手元に置いておきたいレンズと言えます。旅行や日常の撮影(静止画)であれば、FE 24-105mm F4 G OSSとで最強の組み合わせになるのではないでしょうか。
今回機能面については多く触れていませんが、ソニーらしく至れり尽くせりの豪華仕様で、スチル・動画用途にも満足できるレンズと言えます。色合いは誇張のない自然な発色でとても扱いやすく感じました。それにしてもEマウントの50㎜レンズのラインナップが充実し過ぎて迷ってしまいますね・・・。
迷ったらFE 50mm F1.4 GMだな。
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