BLUETTI製小型ポータブル電源EB3Aのレビューです。
バッテリー容量は268Whと少なめですが、ポタ電として必要とされる機能はほぼ抑えられている製品です。また価格が3万円以下と求めやすく、この価格帯ではライバル不在と言える存在かもしれません。
まずは主な仕様を簡単にチェックしておきましょう。
AC出力 | 600W | 瞬間最大出力 | 1200W | 充電サイクル数 | 2,500回以上 |
容量 | 268Wh | バッテリー | LiFePO4 | 動作温度 | -20~40℃ |
重量 | 4.6kg | サイズ | 25.5×18×18.3 | 保管・充電温度 | 0-40℃ |
- そこそこの出力600W・控えめなバッテリー容量268Wh
- 持ち運びに楽な4.6kgの小型軽量
- リン酸リチウム電池採用で安全性高い
- 簡易UPS機能を搭載〜停電時も安心
製品の概要

元箱は修理に出す場合に必要になるので、捨てずに保管せよ、と記載があり。

電源ポート類は全てフロントに集約されていて合理的。Type-Cは1ポートのみで、欲を言えばもう一ポート欲しいところ。
出来れば側面に入力が有ればベターなのですが、コスト面を考えると仕方ないですね。

最近のデジカメはPD対応なので、カメラの急速充電器の代わりとして十分使えます。やはりType-Cポートが足りないので、充電器を使用しています。

上部はワイヤレス充電搭載。スマホケースは外した方が確実に充電出来ます。
EB3Aの各種設定は基本アプリで行いますが、一部機能の設定は本体からも行えます。
画面点灯状態で、AC・DCボタン2秒同時押しで設定モード画面に入り、ECOモード・周波数の設定が可能です。
そこそこの出力600W・容量控えめ268Wh
- iPhone 14 3279mAh・・・約13回
- GoPro 47Wh・・・・・約4.6回
- ドローン60Wh・・・・約3.6回
- ノートパソコン50Wh・・・約4.3回
- Bluetoothスピーカー20W・・・約10時間
- ポータブル冷蔵庫60W・・・約3.6時間
引用:Bluetti公式サイト

定格出力600Wはそこそこ高出力。
レンジや小型卓上IHクッキングヒーターも使えるど・・・

一方電池容量は268Whとかなり控えめ。
長時間の使用には向いていません。

でもバッテリー容量が少ない分重量は4.6KG!
私でも持ち歩きが楽々!

意外とこのスペックでも十分な人も多いかと。
PCや各種撮影材・ドローンなど、各種デバイスの充電ステーションとして持ち運びしやすく十分なスペックです。またソロキャンプや車中泊でのちょっとした調理も可能、車のアクセサリーソケットから充電出来るなら、容量268Whも問題にならないでしょう。但しシガーソケットケーブルは付属していないので別途購入が必要です。
一方で家族や友人同士でのキャンプでは容量不足は確実、その際はEB70Sなどの上位機種を検討してください。
持ち運びに便利な4.6kgの小型軽量
バッテリー容量が少ない分、重さ4.6kgと軽量です。どんなに高スペックでも重いと持ち出さなくなるので、軽さは正義とも言えます。
勿論バックパックに詰めたいとは思いませんが、車に載せたり、キャンプサイト内の移動であれば苦になりません。
リン酸リチウム電池採用で安全性が高い
バッテリーはリン酸リチウム電池が採用されています。
最近目にする様になってきたリン酸リチウム電池ですが、安全性に優れ寿命が長いのが特徴です。また自己放電率も低いので従前よりも充電回数が少なくて済むのも嬉しいですね。
UPS機能を搭載〜停電時も安心

簡易ですがUPS機能(20ミリ秒以内に切り替え)が搭載されています。
全てのモデルにUPS機能が搭載されている訳ではないので、機種選びの際にはご注意を。
ちなみにEBシリーズでUPS機能が搭載はEB3Aのみ!必要なら本製品一択です。
電源リフト機能〜万一の時に役立つかも
定格出力600Wですが、電源リフト機能により1200Wの家電や工具なども稼働させることが可能。但し実際の出力は600Wになり1200Wのパワーが出る訳ではありません。
ちなみび電源リフト機能とは定格出力以上の製品を稼働を可能にしてくれるもの。メーカさんにより呼称は異なりEcoFlowではX-Boostがこれに相当します。この機能は実際に使ってみないとわからないところなので、身の回りの家電で試してみましょう。
1200Wドライヤーの場合
このパナソニックのナノイードライヤーを使用している方は多いですよね。1200Wもあるとやはり乾きが早くて便利なのですが、使えるでしょうか?

で、どうだった?

予想していましたが、フルパワーはダメでした。
1200Wドライヤー〜電源リフト機能ONの状態

- TURBOモード・・・NG 温めの温風は出るが、風量は一定でない。実用は無理。
- DRYモード ・・・・NG 同上
- SETモード・・・・OK 温度・風量とも十分。
まず稼働したことに驚きました。但しTURBOモード・DRYモードでの実用は出来ませんでした。風は温く、風量も不安定でドライヤーとしての機能は果たせません。
一方、ローパワーのSETモードは違和感が無く、実用可能に感じました。自分はかなり短髪ですが、乾燥までバッテリー残81%→72%でしたので、長髪だと結構な容量ロスになると思います。ロングヘアーの方には厳しい結果となりました。
700Wドライヤー〜電源リフト機能ONの状態

- 強モード・・・・温風・風量ともに良好
- 弱モード・・・・同上
実際は600Wの風量・風速のはずですが、風温・風量ともに違和感なく使用できました。旅行に持っていくならコンパクトなこのクラスですかね。
電子オーブンレンジの失敗談〜機種選びは慎重に

自宅にある東芝オーブン電子レンジ『石窯ドーム ER-KD420』で試してみました。
この電子レンジ、消費電力が1430Wにつき、元から動作させるのは不可能なのです。そもそもは私の無知からの失敗なのですが・・・

電子レンジの1000W・600W・200Wって消費電力を表しているのではないこと、知ってた?

知りませんでした
自宅のレンジは暖め1000Wが最高なので、EB3Aの電源リフト機能で賄えるのではないか?と楽天的な見通しが実に浅はかでした。1000Wは当然無理としても600Wや500Wに期待したのですが、やはり正常稼働せず。残念〜!
500Wでも、パワーのアップダウンを繰り返し(前出の1200Wドライヤーの様な状態)、機械にも良くなさそうで怖いです。趣味ブログにつき資金が潤沢に有る訳では無く、怖くて途中でストップ。カップ麺に間に合う水400ml程度を5分ほど不安定な状態で温めてみましたが、一応熱くはなり(約50°)、無理強いすれば沸騰したでしょうが、危険なので止めておいた方が良いでしょう。
他の方のレビューでもみる様に、機種選びをしっかりすれば電子レンジは使えるはず。起動電力はレンジにより異なるので、しっかり下調べの上購入しましょう。
まとめ〜デバイスの充電・ソロキャンプ(旅行)に最適
- 自宅PC等で簡易UPS機能が必要
- PC・スマホ・タブレット・撮影機材のバッテリー充電
- ソロキャンプや車での個人旅行
EB3Aを使ってみて、やはり外出先でのデバイス系の充電にとても向いていると感じています。最近の撮影機材は飛ぶ様にバッテリーが消費しますし、高負荷のPC作業も然り。EB3Aが1台有るだけで、安心感はかなり高まります。
また落雷の多い地域などでは、UPS機能も心強い味方になります。あくまでも簡易ですが、バッテリーが減ったノートPCに繋げていても何かと安心です。EB3Aはパススルー機能にも対応しており、バッテリーに負担をかけずに常時接続も可能です。
- 自宅にある家電のバックアップ電源
- 複数人数でのキャンプ
災害時に自宅の様々な家電製品を使う非常用電源としては残念ながら厳しいです。そもそもEB3Aは日常生活用途よりは、デバイス系充電・UPSに振った製品ですので、最初から割り切って購入・使用した方が幸せです。
以上EB3Aの簡単なレビューでした。他にも解説すべきポイントは沢山有るのですが、今回は概要ということでご了承ください。セール時を狙うと2万円代前半で入手出来ることも有り、コスパはかなり高い製品です。猛暑の車内が心配で真夏はあまり使っていませんでしたが、涼しくなったら車内の常備品になるのは確実です。
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