一眼カメラの楽しみは、複数のレンズを交換することで多彩な表現を楽しめることですよね。
更にフィルターを使用することによって、表現の幅を広げることが可能です。
保護フィルターだけではもったいない!
風景写真で使ってみたいフィルターを、幾つかピックアップします。
そしてフィルターを使うメリットはその他にも。
フィルターを使うメリット〜事前処理の重要性
ぜひ活用したいRAW現像ソフト〜でもフィルターにしか出来ない表現も!
「写真は、現像アプリの後処理で何とでもなる!」そう思うことってありますよね。最近のフォトレタッチ機能の進化は凄く、何でもない写真が劇的に変化したり、自分のイメージの世界を創り上げてくれるのに結構役立ちます。
但し後処理ではどうにも出来ない表現もある訳で、そんな時に活用したいのがフィルターになります。
その種類は多岐に渡り、初めはどのフィルターを使えば良いか迷ってしまうことも。
今回は風景写真で活用したい円形フィルターについてシェアしていきたいと思います。
フィルター使用のメリット・デメリット
フィルターを使うメリットは、アプリでのレタッチが難しい表現が出来ること。また良質なデータを撮影段階で得ることが可能なことです。
良質なデータとは何ぞや?
さまざまな状況が考えられるけど、たとえば・・・
・PLフィルターで水面の反射を取り除いたり
・ハーフNDフィルターで太陽など白飛びしやすい部分を補正
とかかかな。
白飛びや黒ツブレはレタッチではどうにも復旧出来ないからね。
逆にフィルターを使用することで生じるデメリットも確かにあります。
レンズの前に、通常より余分なガラス面が増えることになるので、それなりの弊害は起こり得ます。
またNDやPLフイルターは入光量が減少するので、シャッタースピードの低下や露出補正の必要が生じることがあります。
但し画質面の劣化に関しては、極端に濃いフィルターを使用しなければ問題ない(工夫次第でなんとかなる)ケースがほとんど。必要な場合は、フィルターを積極的に使用し良質なデータをゲットし、自宅でのRAW現像後やレタッチに進みたいですね。
元ネタが良ければRAW現像などの後処理も楽に♪
勿論超絶フィルターワークで、男気満載現場一発仕上げも有り!
フィルターには様々な種類がある
円形 or 角形フィルター?
今回ご紹介するのは、まずはとっつきやすい円形フィルターです。基本的にレンズ前面にフィルターをねじ込むだけです。
一方の角形フィルターはレンズへの取付にアダプターが必要になり、多彩なフィルターワークが楽しめる反面、お手軽度は少々落ちてしまいます。
はじめは円形フィルターから入り、カメラの世界にはまってくると、後々両方を併用することになると思います。
円形と角形フィルターどちらが優れているのかな?
最初から角形で揃えるのはアリかしら???
フィルターにより角形より円形が使いやすかったりと難しいところ。
またフィルターを数枚重ねる場合は角形の方が使いやすいかな。
まず今回の段階では、まず円形フィルターをマスターし、次の角形フィルターへステップアップする橋渡しになれば幸いです。
円形フィルターの選び方と使い方
レンズのフィルターサイズを確認する
まず使用するレンズのフィルターサイズを確認します。
基本的にはフィルターサイズ毎に購入するの使いやすいのですが、レンズの本数が多くなってくると出費も大変になります。
また大口径になる程、特にPLフィルターの価格はびっくりする程高額に!
そんな時に用意したいのがステップアップリングです。
ステップアップリングを活用しよう
ステップアップリングを分かりやすく表現すると、
鋼管の異形継手みたいな感じだね。
逆に分かり辛いよ・・・
レンズのフィルター径より大きいサイズのフィルターを取り付けるためのアダプターです。
一番大きなサイズのフィルターを購入して、他のレンズには、ステップアップリングを介して流用していきます。
取付方法は簡単 〜 但し注意点もあり
取付方法はねじ込みだけで、特に難しいことはなし。
但しフィルターとステップアップリングが外れなくなってしまう・・・結構あるんですよね、
特に回転枠付きのPLフィルターは取り外しが大変だったりします。
そんな時には、フィルター用レンチなる助けツールもありますよ。
風景写真でおすすめフィルター
前置きが長くなりましたが、以下に風景撮影で使い勝手の良いフィルターをご紹介していきす。
主観ですが、おすすめ度を★(最大★★★★★)で表していますので、参考にしていただければ。
C-PLフィルター 〜 反射をコントロール ★★★★★
水面やガラス面などに反射した光をコントロール(反射あの除去や、その逆も可能)してくれるのが、C-PLフィルターです。
十分なPL効果を得るのに必要な『太陽と撮影面の角度』など、事前にちょっとした知識を備えて撮影に挑めば、すぐに慣れると思います。使用方法は別記事にまとめています。
NDフィルター 〜 スローシャッターに欠かせない ★★★★★
NDフィルターは、減光効果がありスローシャッターには欠かせないアイテムです。
川や滝、波での時の流れを一枚の静止画に収めたり、シャッタースピードを固定で撮影する動画撮影では更に必須のフィルターです。
ND4・ND8・ND16・ND32・ND64と数が大きくなるほどフィルター色は濃くなり、シャッタースピードは遅くなります。
名称 | ND2 | ND4 | ND8 | ND16 | ND32 | ND64 | ND400 | ND1000 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
段数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 8.7 | 10 |
減光量 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/16 | 1/32 | 1/63 | 1/400 | 1/1000 |
動画撮影では、枠を回転させるだけで強弱の調整が可能な、可変型NDフィルターが圧倒的に便利です。
但し、静止画メインであればムラが無い通常のNDフィルターの方が無難だと思います。
日中の撮影にはND1000もおもしろい
何事もやり過ぎは良く無いのですが、真昼のピーカン時にはもっとシャッタースピードを稼ぎたい時も。ND1000を用い、5秒のシャッタースピードで撮影したのが上の画像です。
ソフトフィルター 〜 柔らかく表現 したいなら ★★★
その名前から使用イメージが湧きやすいのが、ソフトフィルターです。
ご説明するまでもなく、ポートレートや花で被写体を柔らかく写し出してくれます。
効果の弱いAタイプと、強めのBタイプがあります。
星空の撮影でも使える
実はこのソフトンは星空撮影でも効果的。
下のビフォアアフター画像はKenko SOFTON SPECK [A] の非使用と使用した写真を比較したもの。
ソフトフィルター使用画像では、星々の光が滲みつつも大きく表現されいるのがお分かり頂けると思います。
この効果は現像・レタッチ時にLightroomの【明瞭度】のパラメーターを操作しても表現できません。撮影現場でのフィルターワークが重要な典型的な例と言えるでしょう。
光害カットフィルター 〜 夜景を撮るなら ★★
before:フィルター無し f8 SS2 ISO400
after :Kenko スターリーナイト f8 SS3.2 ISO400
評価測光 絞り優先(A)で撮影
こちらもその名の通り、光害をカットしてくれるフィルターで、夜景撮影や星景写真などで用いられます。
「ナトリウムランプのオレンジ色がちょっとな〜」といった場合にはかなりの効果を発揮します。
メーカ値の露出倍数では1/3ストップ程とのことなので、マニュアルモードでの撮影時には補正必要になります。今回はAモードでの撮影でしたがフィルター装着すると露光時間は伸びています。
ハーフNDフィルター 〜 明暗差の調整に ★★
ハーフND(角形のタイプ)は私が最も多様するフィルターです。しかし円形タイプのハーフNDは、過去に購入したものの、全く使用しなくなってしまいました。
円形フィルターは減光したい部分を調整出来ないのがデメリット
でも構図的にフィットしていれば円形フィルタータイプも是非活用したいアイテムです。
ハーフNDの使い方〜明暗の差をコントロール
サンプルが悪く申し訳ないですが、下の2枚はそれぞれ同じ時間帯に別のカメラで撮影した写真です。角形ハーフNDフィルターでの撮影サンプルなので参考まで。
左:フィルター無し(広角レンズで撮影)/ 右:ハーフND(角形)使用
左側の画像では空のパートは適正露出ですが、画像下の草むらは露出アンダーでその様子を確認できません。
一方、右側の画像では、空のパートにNDを適用させることにより、画像下の草むらとの明度差を調整しています。(草むらの露出が適正になっている)
まとめ
以上風景撮影で活用したいフィルターを、駆け足でしたがまとめてみました。
重ね重ねにはなりますが、フィルターで事前調整されたデータでRAW現像を行うと、写真のクォリティを飛躍的に高めることが可能です。
一度に全部揃える必要はないので、身近に使えそうなものから始めてみては如何でしょうか。
コメント
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