FUJI GFX50S IIキットレンズと中間リングで35mmフィルムをデジタル化

今回は富士フィルムGFX50S IIのキットレンズ「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」と45mmエクステンションチューブ「MCEX-45G WR」を用い35mmネガフィルムをデジタル化するお話。デジタルカメラのセンサーサイズは何でも良いのですが、今回は中判(ラージフォーマット)でフィルムの複製(デュープ)を試みます。GFXでフィルムをデジタル化する方は正直少数だと思いますが、何かの参考になれ幸いです。

にっこりブヒ
にっこりブヒ

45mm中間リングを使うと等倍も可能

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今回の使用機材

使用機材
  • フィルムアダプター・・・JJC 35mm フィルム フィルムデジタイズアダプター
  • カメラ・・・GFX50S II
  • レンズ・・・フジノンレンズ GF35-70mmF4.5-5.6 WR
  • 中間リング・・・MCEX-45G WR
  • 光源・・・LEDビデオライト
フィルムアダプター・・・JJC 35mm フィルム フィルムデジタイズアダプター
にっこりブヒ
にっこりブヒ

アダプターにフィルムホルダーにセットして撮るだけ

にっこりねこ
にっこりねこ

昔からあるフィルムデュープと同じだね

ライトボックス上のフィルムを撮影しデータ化するのも良いですが、今回は「JCC フィルムデジタイズアダプター」を使用します。詳しくは以下の記事をご覧ください。

マクロエクステンションチューブ MCEX-45G WR

今回はキットレンズ「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」(T端最大撮影倍率0.28倍)に45mmエクステンションチューブ「MCEX-45G WR」を装着。最大撮影倍率は、ワイド側1.48・テレ側1.04になり等倍マクロレンズ同等の働きになります。中間リングは18mmの「MCEX-18G WR」も存在しますが、その場合のそれは、ワイド側0.68・テレ側0.59でハーフマクロ的な感になり、ここでは役不足かもしれません。

中間リングは、言ってしまえば単なる筒。非純正でも描写は変わりませんが、AFが効くのが純正のメリット但しマクロレンズのAF性能やピント合焦範囲の広さには遠く及ばないので要注意。

にっこりブヒ
にっこりブヒ

『MCEX-45G WR』のAFは何気に使える!

にっこりねこ
にっこりねこ

フィルム表面のピント合わせに役立つよ

キットレンズ「GF35-70mmF4.5-5.6 WR」は沈胴式に抵抗がなければ、軽くて写りも良し。標準域メインの方ならコレ一本で十分で、ある意味価格設定が謎のレンズ。但し解像力は他のハイグレードレンズには及ばず、特に近接撮影でのそれは柔らかめに感じるので、後の実写での判断したところです。

ステップダウンリング 62mm→52mm

アダプターのネジ径52mmに対し、レンズのフィルター径は62mmなのでステップダウンリングを使用。安価な製品でも十分ですが、私は精度で不安の少ないマルミ精機を使用しています。ちなみにステップダウンリングは約25年ぶりの使用(笑)。

▲ ステップダウンリング(62mm→52mm)で52mmのアダプターが取り付け出来た。

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セッティング例

中間リング装着時のテレ側の撮影距離は243mm。撮影面からスケールを当ててみると、『伸縮アダプター1#』のみでなんとかなりそうな感じ。

▲ セッティング例はこんな感じ

アダプター1#のみ装着の最短セッティングですが、やはり胴長に見えますよね。私はこのまま使用しましたが、処理数が多い場合はレンズサポートブラケットで支持した方が作業効率が上がると思います。

▲ 光源はLEDビデオライトを使用

ここでは手持ちの大型LEDビデオライトを使用していますが、小型ライトでも問題なし。アンブレラを背景にストロボ発光など、要は光源を確保出来れば良いだけの話です。ビデオライトが不要なら、LEDライトのセット品も販売されています。こちらは試していませんが、ライト付きは先端が重くなるので、私の場合上の写真の方法で正解かなと思っています。白熱球だと熱でフィルムがダメージを受ける場合もあるのでご注意を。

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複製(デュープ)してみる

▲ ストリップフィルムホルダーを挿入し撮影。別にスライドマウントホルダーも付属しています。念の為レリーズかセルフタイマーを使用し撮影していきます。

ISO100・F8・SS0.4

▲ ネガフィルムを撮影した画像。フジ純正エクステンションチューブのAFは意外と使える!オートフォーカスでピントを合わせ、描写の良さそうな絞り値(今回はF8)に設定。露出は中央重点測光のMモードで、ヒストグラムを見ながら決めました。焦点距離は今回は約50mm(正確には51.8mm)で撮影。ホルダーの構造上さすがにパーフォレーションの撮影は無理ですが、コマ数やフィルム銘柄も記録出来てグッド。

▲ ちなみにこちらは画像部分を一番大きく写した状態。トリミングした画像サイズは7182×4788でした。

▲ 撮影後はPhotoshopやライトルームでネガポジ反転と微調整すれば出来上がり。この画像はあえて写真の周辺部の表示させていますが、実際の反転作業は写真部分だけで行います。

▲ 反転作業後の画像。 切り抜き後は5591×3727pxなので十分なサイズかと。1億200万画素もあるGFX100S IIクラスだと更に余裕かもしれませんが、35mmフィルムならこの程度でも十分だと思います。

勿論元ネタのネガの出来にもよりますが、使用期限切れISO800のフィルムであることを考慮してもそこそこの出来かと。SNSや写真サイトに載せる分には十分。A4程度ならプリントでも耐えられそうです。でも描写には甘さも感じるので、しっかりとデュープするなら他のレンズやマクロレンズを使用した方が良いでしょう。

まあフィルムのデジタル化はGFXでも出来ることがわかったので、今回はこのへんで。

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