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手持ちでもOK! カメラ内HDR自動作成機能 SONY α オートHDRとは?

フォト造りTools

カメラには便利な機能が実装されていますが、今回はカメラ内で完結できるHDR機能について注目したいと思います。

多くのデジタルカメラに装備されている機能で、私の使用しているSONY α7RⅢでは「オートHDR」という名称になっています。上の写真はオートHDR機能で撮影しています。

実は今までこの「オートHDR」を使用したことがありませんでした。今回使用してみようと思つた訳は、iPhoneのHDR機能が簡単、便利すぎたから。今までHDR自体はPHOTOSHOPのHDR Pro機能を使用していましたが、画像の準備から作成までが正直面倒でした。ところが、このオートHDRはシャッターボタンを押すだけでHDR画像を自動作成してくれます・・・これは試さねばと思った次第です。

HDRとは?

HDRはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略称。ソニーの取扱説明書には「オートHDR」についてこの様に記載されています。

露出の異なる3枚の画像を撮影し、適正露出の画像とアンダー画像の明 るい部分、オーバー画像の暗い部分を合成することにより階調豊かな 画像にします(HDR:High•Dynamic•Range)。適正露出画像と合成さ れた画像の2枚が記録されます。

SONY α7RⅢ 取扱説明書

つまり、【暗い】・【中間】・【明るい】画像を何枚か用意し、それぞれの画像の良いとこ(適正露出の部分)取りをし1つの画像にまとめるということになります。今回のソニーのオートHDRでは3枚の画像を使用し1枚のHDR画像を作成します。

トンちゃん
トンちゃん

ところでダイナミックレンジって何だろう?

レンジは電子レンジしか知らない・・・(実話です)

ニャンキー
ニャンキー

簡単に言うと、デジタルカメラが識別出来る明るさのことだよ。

ダイナミックレンジとは?

ダイナミックレンジと言うと音楽が好きな方は覚えのある名称だと思います。カメラの場合は「カメラが写すことが出来る光の範囲」のことで0〜23の24段階のEV値として定義されています。

上の図はダイナミックレンジについてかなり簡略化したものです。

まず一番に認識すべきポイントは、人が認識できる光の幅はとても広いと言うことです。

反面カメラの光の認識能力は人間に追いついていません

トンちゃん
トンちゃん

人間の目の能力はすごいんだね。

ニャンキー
ニャンキー

そうだね。ただセンサーの性能の進歩はすごくて星明かり以下の照度でカラー撮影できるセンサーも出ているからね。

ダイナミックレンジ内が階調を得られている部分とすれば、明る過ぎて階調を得られない部分が白トビ、その逆が黒ツブレになります。

  • 階調を得られている部分 適正露出
  • 暗すぎて階調が得られない部分  黒ツブレ
  • 明るすぎて階調が得られない部分  白トビ
赤くマーキングされた部分が白トビしています。

極端な例ですが、被写体内に太陽が入っている場合、太陽の部分が真っ白になる場合ってありますよね。この明るすぎて階調の無い部分が白トビです。そして逆に真っ暗なデータしか残っていない部分が黒ツブレです。

趣味の作品として白トビ・黒つぶれを表現の一部にすることも勿論アリですが、これらを抑えたい場合も多いはず。特に階調の無い白トビ部分は写真内でも目立ってしまいます。

黒ツブレ・白トビは階調のあるデータが無い状態なので、他に撮影した画像データから足りないデータを補完する、これがHDR機能です。

SONY オートHDRの仕組み

一回のレリーズで3枚の露出の異なる写真が撮影されます。シャッタースピードが確保出来ていれば手持ちでも撮影出来るのは便利ですよね。

AUTOと露出差1.0〜6.0EVまで設定出来ます。

6.0EVで撮影すると-3.0・0・+3.0の3枚の画像が連続撮影されカメラ内で自動で画像が生成されます。

ファイルは適正露出画像とHDR画像の2つが出力されます。(連写撮影された3枚がデータとして残る訳ではありません)

オートHDRで白トビ(黒ツブレ)解消

そこで下の写真をご覧ください。

通常撮影の画像

上の写真はマルチパターン測光で通常撮影した場合の画像です。この画像をLightroomでチェックした状態が下の写真です。

空の部分が白トビしていますね。この状態でオートHDRで撮影したのが下の画像になります。

オートHDR 5EVで撮影
トンちゃん
トンちゃん

あっ、空が青くなって、暗い部分もちょっと明るくなったね!

効果が分かり易いようにHDR効果が高めの設定で撮影しました。他の画像のデータで補完することにより、青空が認識出来る様になりました。反面、立体感の無い印象も受けるかもしれません。

HDRで肉眼で見える世界に近づける

まずは下の2枚の写真をご覧ください。写真左側通路と右側の軒下側とで照度差が大きい状況です。

①HDR OFF マルチパターン測光で通常撮影
②オートHDR 5EVで撮影
  • 上の写真:マルチパターン測光で普通にシャッターを切った画像。
  • 下の写真:オートHDR LV5で撮影した画像

肉眼で見る風景とカメラに映し出されるそれは異なる

肉眼で見たイメージ

肉眼で見る左側の通路部分はこれ位の明るさで識別しています。

マルチパターン測光で撮影

①の写真を切り取り:写真ではかなり暗く写されてしまう。

トンちゃん
トンちゃん

カメラで撮ると真っ暗になってしまった(汗)・・・肉眼だともっと見えているのに〜

人間の目は非常に優れたセンサーで、照度差が有る景色も瞬時に脳内で統合してリアルタイムで一つの風景として認識させてくれます。

一方でカメラは1回のシャッターで全ての情報をなるべく見易い状態で収めようとします。本来であれば写真の左側と右側でそれぞれ適正な露出が有るはずですが、マルチパターン測光は画像全体での妥協した露出になっています

この欠点を補い足りない階調を補完してくれる、つまり肉眼で実際に見える景色に近づけてくれるのもHDRの機能です。

トンちゃん
トンちゃん

HDRでは実際に肉眼で見る風景に近い画像を作ってくれるんだね。

オートHDRで風景試写

①通常の露出での撮影
②オートHDR 5.0EVで撮影
③PHOTOSHOPのHDR機能で作成

菜の花畑を撮影してみました。②では菜の花部分の階調が①よりも表現されています。左の木の部分は黒ツブレしていますが、照度差が大きいと仕方がありません。

③の写真は参考として8枚の画像をPHOTOSHOPでHDR作成しています。データ量が多い分太陽の部分の階調は豊かで、木の部分のシャードーもデータが残っています。但し、この画像が良いかどうかは各個人の判断になると思います。

この様な場面ではハーフNDフィルターを使用した方が良い写真が撮れますが、NDフィルターを持っていない時には重宝する機能です。

④ ③で作成した画像を更に加工したもの

更に参考までに③をPHOTOSHOPで画像処理してみました。全然違う写真になって詐欺状態ですが、この様な処理も可能です。

HDR撮影で注意したいこと

動体撮影には向かない

複数枚に分けて撮影するので被写体に動く物が含まれると上の写真の様に不自然な画像になってしまいます。

連続撮影が出来ない(カメラ内HDR生成の場合)

カメラ内HDR画像生成には若干時間がかかります。α7RⅢ(画質最高設定の場合)で約7・8秒ほどかかります。連続して撮影する場合には向きませんが、PCで作業するよりは断然楽です。

描写が不自然に感じる場合も
HDR処理をPCで強くした場合の参考データです。良いか悪いか・・・その辺はお好みで!

これは好みの問題にもなるのですが、階調が崩れたり、陰影が無くなることで逆に写真らしく無くなる場合があります。

JPEG撮影しか出来ない(カメラ内HDR生成の場合)

オートHDRではJPEGでしか撮影出来ません。更に画像を(ハードに)追い込みたい方には向いていません。

まとめ

カメラ内でHDR作成を手持ち撮影で完結できるのはやはり便利です。PCで作業すると様々な設定が可能なので作品の幅が広がりますが、日常的な範囲で描写でOKな場合にはカメラ内HDRは十分活用したい機能です。

トンちゃん
トンちゃん

大好きな人物撮影で使うのは難しそうだけど、手持ち撮影できるのならスナップ撮影の時に使ってみようかな♫

またSNS等に直ぐにアップ出来るのもメリットですよね。

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