最近はカメラの種類が多く、いざ購入となると迷ってしまいますよね。
その中でよく聞かれるのが「初心者にはやはりフルサイズの操作は難しいですか?」または、フルサイズが欲しかったけど周囲から「あなたはまだフルサイズは早いよ」などと言われて止められた・・・などなど。
自分自身の迷いと・外野のあまり根拠のない意見で結論が導けなくなってしまうことがあると思います。
しかしこう思うのです。
「写真を始めるならフルサイズもオススメ!」
この記事でお伝えしたいコト
まず最初にお話ししておきたいことが、APS-Cやフォーサーズでカメラを始めても良い言うこと。フルサイズ以外で素敵な作品を撮っている方も沢山いらっしゃいます。
フォーマットによるメリット・デメリットは勿論有リますが、何でもかんでもフルサイズが一番優れているという訳ではないからです。
フルサイズの購入を検討する際に、「ビギナー向きではない」等と言われてしまう原因の一つは要はやはり”価格”なんだと思います。
最近までフルサイズのカメラは高いイメージがあったよね。
ビギナーの方対して、「あなたは、まだフルサイズを使うのは早いよ」などと言う方は、”他の安価なカメラでも十分撮影出来ることを理解してもらいたい”・・・そんな親切心から来る気持ちが殆どでしょう。
他に妬みもあるかもしれませんが、まあそれは気にしなくてOKです(笑)
私たちは夫婦で写真撮影をしています。奥さんはカメラのことはあまり良くわかっていませんが、画質の良さと使い易さからフルサイズのNikonD750を使用しています。
明るいレンズでボケを活かしたポートレイト撮影が楽しいよ。下の写真はトンちゃんが撮ったんだよ。
もしあなたがフルサイズカメラが気になっているのなら、フルサイズの世界に背中を押してあげたいうのが今回の記事の主旨になっています。
それではフルサイズをオススメする理由を以下の10のポイントに絞りお話ししますね。
フィルム時代はフルサイズがスタンダード
フルサイズセンサーの元祖はフィルムカメラ時代の135フィルムフォーマット。映画用フィルムが写真用に転用され、ライカ社が普及に一役買ったことからライカ判とも言われたりしました。
APS-Cやフォーサーズ等の小型(と言っても十分な大きさ)センサーに対してのフルサイズという意味で、当時はフルサイズと言われていないんですよね。
「写ルンです」などの使い捨てカメラのフィルムも現在のフルサイズセンサーと同じ大きさなんですよね。今思うと懐かしです。
それと135フィルムの歴史の中で撮られた作品の数は豊富です。フィルム時代の写真家の作風や被写体との間合いの取り方について、どの様な焦点距離のレンズで撮影しているか等、やはり見ていると参考になることが多いです。
「あの作家が50mmで切り取る世界を自分も同じ様に撮ってみたい・・・」
偉そうなことを書いてしまいましたが、そんな気持ちになる時もあるのです。
昔の写真学校生の様に、まずは単焦点50mm一本練習し被写体との距離感をつかむ・・・その様なストイックなアプローチも良いかもしれませんね。
レンズの種類が豊富で高性能
これはマウントにもよるのですが、キヤノンはAPS-C専用レンズと比較してフルサイズ対応レンズの方が品数が多いです。そして、明るいF値のレンズや望遠・広角レンズの種類が多いのもフルサイズ。
解放値F1.2の尖ったスペックや他社ブランドですがマニュアルフォーカスに特化したレンズなどユニークな製品の存在も魅力ですね。
それと、35mmフィルム時代のオールドレンズをそのままの画角で楽しむこともできますよ。
ただし以下の様に困ったこともあります
- 最近のフルサイズ対応レンズは大型化している。
センサーの高解像化と光の入射角の問題、更に手ぶれ補正機能の搭載などで、レンズによってかなりズッシリと重みを感じることがあります。f2.8クラスの標準レンズの重量は1kg近くあったりします。
高感度に強い
APS-Cやフォーサーズと較べて、フルサイズは高感度性能が高くなっています。上の写真はNikonのフルサイズ一眼レフD800で撮影したのですが、ISO2000でも十分な美しさですね。
星空、夜間のスナップまたは室内でのノンストロボ撮影など・・・暗い場所の撮影が多い方は、フルサイズのカメラは力強い相棒になってくれるでしょう。
ただしAPS-CでもフジフィルムのXシリーズの様に、高感度に優れた機種もあるので事前にサンプル等はチェックしておいた方が良いでしょう。
自分はどうしてもフィルム時代と比較してしまうのですが、ISO3200での撮影などとても信じられない世界です。
センサーサイズの大きさを活かした高画素機もある
普段の撮影では2000万画素あれば十分なのですが、中には4000万画素を超えるカメラもあったりします。
4000万画素ともなるとデータ量の大きさの弊害も有るのですが、大きいデータが使い勝手が良い場合もありますしその点は否定出来ないところです。トリミング耐性が大きのも魅力ですね。
ちなみに4360万画素のα7RⅢのRAWファイルのデータ量は約85MBもあります!ハードディスクの容量はいくら有っても足りなくらいです(汗)
高ダイナミックレンジ
この点もフルサイズは優れています。
現在私が愛用中のSONY α7Ⅲ、カタログ上では15段!のダイナミックレンジと謳われています・・・うーん実際使用した感じではそこまでは感じないのですが(笑)。確かに作業してもデータの破綻は少ないです。
上の写真は太陽を正面に撮影していますが、ストロボを当てない限り画面下の花々は真っ黒になるはずです。上の写真は花々の部分をレタッチで2段ほどプッシュしています。レタッチ前は下の写真です。比較すると画質の破綻はかなり少ないことがお分かりいただけると思います。
もし自分がデータを渡される立場であったら、やはりフルサイズでのRAWデータで!と言ってしまいます。
ミラーレス化で広くなったAFエリア・AF機能の進化
ミラー有りのフルサイズ一眼レフ機の場合、APS-Cと比較するとオートフォーカスポイントが中央寄りの場合が多いケースが。
実はうちのカミさんがフルサイズ(NIKON D750)で使い辛く感じていたのがこの点でした。
D750のフォーカスポイントはAPS-Cの一眼レフよりも少ないよね。
最近のミラーレス機だとファインダー全面フォーカスポイントで凄いんだよ!
スナップや親戚や友人のお子さんを撮るのことが多いのですが、やはいフォーカスポイントがす少ないと追うのが大変に感じるみたいです。
しかし最近のミラーレスカメラではAFポイントが増えており、ほぼ液晶画面全体がフォーカスポイントに。かなり撮影しやすく進化しています。
オートフォーカスが爆速な機種も。自動的に瞳にフォーカスを合わせてくれる瞳オートフォーカスも十分実用出来る機能になっています。
ミラーレス化により小型軽量に
この点もミラーレスの恩恵ですよね。
レンズの大きさはさほど以前と変わらない様ですが、ボディはかなり小型軽量化されています。
カメラ趣味は体が資本・・・でも重いカメラをぶら下げるために体を鍛えるなんてやってられないっす。
しかしこ大きい従前の機種方が物理ボタンが多く操作がしやすいメリットがあります。
わたしのD750はボタンが大きくて操作しやすいよ。
しかし小型軽量は多くの人にとってメリットになるはずです。旅行中カメラ以外の持ち物だって多くなっていますし(特にガジェット系)
ミラーレス機を中心に低価格機も発売
価格の問題、これは大変重要ですよね。
これは自分が勝手に思っていることなのですが、一眼タイプのカメラは今後フルサイズの比率が高くなってくるのではないかと感じています。
実際今まではなかったエントリークラスのフルサイズも発売されてきています。
EOS RP ボディ
これ結構欲しいな・・・
フルサイズのレンズはAPS-Cでも使用できる
大は小を兼ねるとはこのことで、フルサイズのイメージサークル向けに作られた専用レンズは、同一メーカーで有ればAPS-Cでも使用できます。(逆にAPS-C専門レンズは原則的には使用できません。NikonではDXモードが有りますが使用画素数は減ってしまいます。)
航空機やモータースポーツではAPS-Cの望遠能力を活かした撮影が向いています。APS-Cをサブ機としている時にフルサイズのレンズ資産が生きてきます。
高機能・高性能=上級者だけの為にあるのではない
フルサイズ機には概して高性能・高機能である場合が多いのですが、そもそも入門機と上級者向けのカメラにはどの様な違いがあるのでしょうか?
これは大分以前にハッセルのカメラを使用中、何故か見ず知らずのカメラマンに言われたことです。
君にこのカメラ使えるの?へっ、初心者ドライバーがスポーツカーに乗る様なものだな
ヒョエー、やはりゼロオーラの私の外観でレベルがわかってしまったみたいです(笑)。
しかし実はおっしゃる通りででして、初心者がハッセルを使うと難しさを感じると思います。露出計・AF無し・・・フィルムの装填も正直面倒。確かにスポーツカーに例えればそうですね。(現在はネット情報見れば使用方法が理解できると思うので機会があれば楽しいので試しみてください)
しかし、現在カメラ屋さんで売られているフルサイズ(ライカなどは除く)であれば、基本性能は充実しています。例えれば誰でも乗れるスポーツカーでしょうか。予算とやる気が有れば初心者こそ上級機使って欲しいです!その理由は以下になります。
初心者向け機能は意外と使わない
入門機にはシーンモードや解説機能が充実していますが、自分的にはその必要性は疑問です。正直おまかせはプログラムオート(P)さえ有れば十分だと思います。Pモードは何かと便利なのでよく使用します。。
今はカメラとPC・スマホはセットなので、編集的なことはPCやスマホの編集機能を使用した方が良い気がするのと、そもそもネットで使い方を検索した方が分かり易いです。
フルサイズの機種は液晶などの基本性能が優れている機種が多い
見やすく精細な液晶ファインダーや背面液晶はフルサイズ機の方が優れたものが搭載されている場合が多いです。
ひねくれた私の感覚からすると、エントリー機は初心者カメラマンのことを程々に考えつつ、同時にある種の物足りなさを与え次のランクへステップアップさせる策略に感じてなりません。車で例えると、かつての”いつかはクラウン”の世界でしょうね(私の場合はいつかは自動運転です)
- 同じフルサイズでもシャッタースピード範囲が異なる場合があるので注意しよう!
意外と盲点なのが機種によってシャッタースピードが1/4000と1/8000のものがあることです。1/4000でも大体の撮影はこなせますが、明るい単焦点レンズを使う場合は1/8000の方が何かと安心です。
カメラ自体の作りが良い場合が多い
APS-Cの機種なのどは外観がプラスチック感が満載だったりするのですが、フルサイズは特に上級機になる程機材の作りがしっかりとしてきます。
これは主観ですが、Nikonの一眼レフ上級機を触ると、感じられる安心感が違うと言いますか・・・ちょっと変なスイッチが入ってしまう感じがします。ちなみに愛用中のSONY α7Ⅲは正直あまり安心感は感じられません。
うまく言えませんが撮っていて気持ちが良い機種が多いのもフルサイズ機の特徴です。
(気持ち良さと堅牢性の追求で有ればAPS-Cやフォーサーズでも心当たりのある機種は存在している)
最後にまとめ
最後までごお付き合いいただきありがとうございました。
以上カメラ初心者の方でもフルサイズをオススメできる理由を10点に分けて書いていきました。すでにお気づきだと思いますが、最近ミラーレス化と低価格化もフルサイズをオススメ出来る理由になっています。
オススメ点ばかりを書いてしまいましたが、高画素機センサー対策や周辺解像度の問題からレンズに関してはあまり小型化・低価格化にはならない気がします。その辺は気に留めておいてください。
でも良い機材(気に入った機材)とレンズで撮影するとモチベーションアップにも繋がりますし、本格的に写真を趣味にしたい場合フルサイズの選択はとても魅力的です。
今回の記事がカメラ選びの少しでも参考になれば嬉しいです。
コメント