AppleのAirPods Pro、コストコのセールで値下げされていたので、迷いながらも購入してみました。
ノイズキャンセリングイヤホンは BOSE QuietControl 30(QC30)を使用しており、それなりに満足していたので特に必要でもなかったのですが・・・つい魔が刺しました。
実際にAirPods Proを使用すると、その便利さと装着感の良さにビックリ!
近年稀に見る良い買い物になりました。
しかしながら、AirPods Pro独特の特徴も有り、全ての人にオススメ!とは言えない面も当然有ります。
本記事ではAirPods Proのレビューをしつつ、使用するメリットが有る方と、そうでないケースについて考えてみます。
個人的には、iPhoneやMacBookなど、Apple製品をメインにお使いの方にはかなりお勧めしたい製品です。
使用感
ノイズキャンセリング〜強力で驚き
今回最も期待していた機能の一つ、ノイズキャンセリング。
これには本当に凄いの一言です。
個人的には高性能ノイズキャンセリングヘッドホンやBOSE QC30に勝るとも劣らない印象です。
ノイキャン性能を試す場所としてまず飛行機が挙げられますが、残念がなら最近全くフライトの機会が無い(今後しばらく無いと思う)ので正直判断できず。
今まで使用した印象では、恐らく機内で快適に過ごせそうな感じがします(あくまでも予想ですが)。
自家用車以外使用しない暮らしになったので、日常生活で感じたノイキャン性能をメインに書いていきます。
周囲に溢れている音に逆に気が付かされる
自分自身について幸せに感じられる点、周囲の音に結構無頓着なこと。
雑音の中でも寝れるし、近所の子供の声が気になることもない。
単に認識能力が欠けているだけかもしれませんが・・・
ノイズキャンセリングをON・OFFしながら生活してみると、実生活での様々な音に気が付かされて不思議な気分に。
- 冷蔵庫のモーター音 ➡︎ ほぼ無力化
- 送風機の回転音 ➡︎ 回転数を数段階落としたみたい
- 洗濯機の動作音 ➡︎ 音が静かなドラム式に買い替えたみたい
- 自動車のエンジン音 ➡︎ かなり打ち消される(低くは聞こえます)
傘に落ちる雨音が消えた・風の影響も少ない
ちょっと強めの雨の日の散歩、AirPods ProのノイキャンをONにすると傘に落ちる雨音が一瞬に消え去りました。
大袈裟ですが、世の中に自分一人だけになった感じ。
この日は結構風が強かったのですが、風の影響を受けないのも嬉しいですね。
家族やTVの人の声はそこそこ聞こえる
家族の集まる賑やかなリビングルーム、AirPods Prosの力で独りの世界に浸ろうするには無理が有るかもしれません。
人の声の音量は確かに下がるのですが、聞き取りは可能なレベルです。
カミさんがTVを見ているすぐ横で、iPadで映画を見ようとしたらTVの音声(特に人の声)もそれなりに聞こえてきます。
映画鑑賞が出来ない訳ではありませんが、いわゆる没入感を感じる域には入れません。
ノイキャン性能が良くないという訳はなく、この様な設定なのだと思います。
外部音取り込みモード
日常生活で使いやすい『外部音取り込みモード』。
ステムを長押しすることで切り替えが出来ますが、かなり自然で有る意味驚きです。
正直、ノイズキャンセリングよりもビックリしました。
AirPods Proが取り込んだ外部音を聴いている状態になるのですが、意識しなければイヤホンなしの状態で聴いている外の音と同じ様に感じます。
仕事用としても向いている
ステム長押しだけで簡単に『ノイズキャンセリングモード』と『外部音取り込みモード』の切り替えが出来るので、PCでの作業から咄嗟に会話する必要が生じた時、スムースに切り替えが可能です。
後に述べますが装着感がとても良いので、長時間着けていても耳が痛くなりません。
ホワイトノイズは皆無と言って良いレベル。音楽などを聞かない状態でも集中力を保てます。
操作性
自動で電源ON・OFFはとてもスムーズ
ケースからイヤホンを取り出し➡︎耳にセットしただけで自動的に電源オン➡︎デバイスに自動接続・・・一連の動作は怖いくらいにスムーズ。
今までのの電源ON・OFF作業は何だったのか。
QC30のボタンクリック感が無くかなり押しづらかったんですよね。
このボタンから解放されただけでもかなり嬉しいです。
感圧センサー〜慣れればOK
軸部分に装備された感圧センサーは、押すと『カチッ』とまで行かない『チッ』というライトな感触。物理ボタンと異なる感触に最初は違和感を感じましたが、慣れれば問題ありません。
ケースからの取り出し〜慣れればOK
最初はケースからイヤホンを上手く取り出せませんでした。
指で摘んで持ち上げることも出来ない形状ですし、最初は正直戸惑いました。
ポイントはAirPodsを摘み上げるのではなく、押し上げて取り出すこと。
慣れれば問題ないのですが、うっかり落としやすい動作で、実際何度か落としてしまいました。
この辺は個人的に好きになれないポイントです。
AirPods Pro本体で出来ない操作も有る(音量調整)
イヤホン側で基本的な操作は可能です。
深く追及すると様々な操作方法が有るのですが、私が頻繁に使用するのは以下の機能くらいです。
- 電話を受ける・切る ➡︎ ステムを一回押し
- 外部音取り込みモードへ切り替え ➡︎ ステムを長押し
音楽の再生時の操作や、Siriのアシストで操作の幅がかなり広がるのですが、実際に使用している機能は上記の2つだけ。
「宝の持ち腐れ」と言われればそれまでなのですが・・・
イヤホン本体で出来たら良いと思う機能はボリューム調整位でしょうか。
勿論iPhoneのコントロールセンター(画面右隅から下にスワイプで表示)で簡単に音量調整出来ますし、Apple Watchが有れば再生中の音楽の音量調整が可能です。
装着感は素晴らしい!
ヘッドホン・従来のカナル型イヤホンが苦手な方にもオススメ
ノイキャン性能の次に気に入っているのが装着感の良さ。
今まで使用したカナル型イヤホンの中でもダントツの装着感の良さで、バッテリーが無くなるまでの4時間位は耳が痛くなることなく使用可能です。(勿論長時間の使用は良くありませんが)
まず圧迫感がないですし、イヤホンを装着していることをほぼ忘れる位の快適さです。
私はヘッドホンが苦手で、装着感が優れているとされる機種でも2時間が限度。
いつも映画が終わる頃には耳が痛くて仕方がないんです。
タイプは異なりますが、個人的には装着感が最高と思っているBOSE StayHear tipsと同等レベルの快適さです。
使用中に落とす心配は少ない
完全ワイヤレスイヤホンを使用する上で最も心配だったのが、落として紛失してしまう可能性。
今までこのタイプの使用に二の足を踏んでいたのもこの理由でした。
しかしながら、実際使用してみて、使用中に自然に耳から外れて落とす可能性は少なく感じます。
毎朝ジョギングに使用していますが、外れた事はまだありません。
勿論他の原因でAirPods Proを落としてしまい、最悪紛失という可能性は排除出来ません。
しかし紛失ばかりを心配し、AirPods Proのメリットを享受で出来ないままでいるのは、とても勿体無いことに思えてきた程快適なのです。
AirPods Proの紛失については、Appleのサイトでは以下の様に記載されています。
それなりの費用はかかりますが、一応救済措置は存在します。
紛失に関してはAppleCare+の補償には含まれていないのがミソですかね。
AirPods や 充電ケースを紛失した場合は有償で交換できます。左右いずれか片方や充電ケースのみの交換もできます。交換品は新品で、交換料金は下記の通りです。
AirPods を紛失したり盗まれたりした場合は、AppleCare+ for Headphones の保証は適用されません。
Apple
AirPods Pro | 紛失した場合の交換料金 |
---|---|
AirPods Pro | 10,780 円 (片方) |
Wireless Charging Case for AirPods Pro | 11,880 円 |
装着感に関しては、耳の形状に個人差が有るので何とも言えない所が有るのですが、私の耳にはとてもマッチしているみたいです。
音質〜使用状況によって印象が変化
音質に関して、それほど強い拘りが有るわけではなく、iPhoneに付属のEarPods程度であれば良いと思っていたので、特に大きな不満はありません。
音は癖の無いフラットで、どちらかと言うと乾いた感じの印象です。
迫力の有る低音や艶のある音色ではありません。
高音の伸びもそれほど感じず。
ただし音質については、音楽と映画・ドラマ鑑賞など使用状況によって大きく異なる印象を持ちましたので以下で説明したいと思います。
音楽の場合
今までヘッドホンアンプ等を使用し、本格的に音楽鑑賞していた方にとっては物足りなく感じるでしょう。
また通常販売価格で約3万円程するので、もう少し音質の向上を求める声があっても十分理解出来ます。
男女ボーカルの聞こえ具合を試す為、ダイアナ・クラールとマイケル・ブーブレの『Alone Agein』を聴いてみましたが、ちょっとドライな聞こえ具合。
段々と慣れてくるんですけどね。
【2022.06.27追記】パワフルな音で楽しみたい場合、JBL Club Pro+ TWS は結構良かったですよ。
Apple TVで空間オーディオを体験
多くの方にとって、今更『Dolby ATMOS』(ドルビー アトモス)・・・と思われるかもしれませんが、初めて体感する者にとって、その臨場感の素晴らしさに正直ビックリ!
テレビのサラウンド効果には無頓着の私、AirPods Proを使うまでドルビー アトモスについて全く知りませんでした。
Apple TVではドルビー アトモス対応コンテンツが多くラインナップされているのですが、そのの効果が面白くてたまりません。
自分が移動しても音場が変わらず、ノイキャン性能も相まり部屋の中は自分とiPadだけになった様な没入感を得られています。
本格的AVシステムを構築している方には物足りなく感じるかもしれませんが、iPadで独りひっそりと映画やドラマを観るのが好きな私にとって、この臨場感にはハマってしまいました。
これは余談ですが、最近のApple TVはコンテンツも充実しておりかなりオススメです。
AirPods Pro どんな人に向いている?
それでは締めとして、AirPods Proを使用した方が良い方と、残念ながらそうでない場合をまとめておきます。
対応デバイスは基本的にiPhoneなどのApple製品です。
アップルウォッチで音量調整したり、Apple TVで臨場感の有る動画配信を楽しんだり、Appleのエコシステムにどっぷり浸かっている人は是非使用してみることをオススメします。
Android端末でも部分的な使用は可能みたいですが、金額も安くないですし無理して使用することもないと感じました。
価格は結構高いので、正直コスパは低いと言わざるを得ません。
但し唯一無二の存在でも有るので、つい買っちゃうんですよね・・・
物を無くしやすい方(私です)には気休めにAirTagをつける手も。
音質に関してはネガティブなイメージに捉えられたかもしれませんが、決して悪い訳ではありません。
実際私も普段の音楽鑑賞にAirPods Proを使用しており、音楽を楽しむには十分なレベルです。
但し音には好みが有るので、音質に拘る方は他の完全ワイヤレスイヤホンか、ケーブル交換出来る有線イヤホンの併用も検討したほうが良いでしょう。
AirPods Proはノイズキャンセリング性能と装着感の良さは突出しているので、一旦使用すると手放せなくなるアイテムになることは間違いありません。
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