ミラーレス一眼 NIKON Z6とSONY α7Ⅲ の比較〜基本性能編

フォト造りTools

夫婦揃ってカメラを趣味にしてますが、何故か機材はそれぞれ別のマウントを使用中。カミさんがNIKON(ニコン)で私がSONY(ソニー)。確かにコスト面での効率は良くないのですが、他メーカーの機種を実際に使用し比較出来るメリットもあるんですよね。今回はカミさんの愛機NIKON Z6と私の相棒SONYα7Ⅲを比較していきます。

SONYが2013年11月に世界初のミラーレス一眼α7を発売。その後改良を重ね第3世代のα7Ⅲが発売され好評を得ることに。

対するNIKONはSONYに遅れること約5年、2018年11月に待望のZシリーズをリリース。個人的には随分時間が経った印象なのですが、Z6を実際に手にしてフルサイズミラーレス初号機とは思えない出来の良さに驚かされてしまいました。

今回は両機の基本性能を仕様表で追いながら比較していきたいと思います。

notice Z6はD750から買い替えにつき、まだZマウント専用レンズは所有していません。マウントアダプターFTZを使用してのレビューになっています。また動画機能の使用頻度が少ないのでスチルでの使用感が中心になっていることを承知置きください。

またZ6D750を比較検討についてはこちで記事にしています。宜ければご覧ください。

私は形から入るタイプ、先ずはデザインや大きさの面から比較していきます。

スポンサーリンク

デザイン・サイズについて

左:SONY α7Ⅲ 右: NIKON Z6
Z6α7Ⅲ
重量(バッテリー・カード含)675g650g
サイズ(幅×高さ×奥行き)約134×100.5×67.5mm約126.9x 95.6 x 73.7mm

デザインは直線基調のα7Ⅲに対し、Z6はこれまでのNIKON一眼レフのデザインが踏襲されていて安心感が感じられます。従来のNIKONユーザーであれば違和感はないのでしょうか。

重量の差は25gで大差はないのですが、Z6の方が一回り大きくなっています。若干の差とも思えますが、以下に記載する通り操作性に大きなメリットがあります。

グリップ Z6は余裕があり握り易い

グリップに関しては実機を握っていただく事を前提に、あくまでも私見として書いています。因みに自分は小柄(身長165cmほど)手は小さ目です。

NIKON Z6

Z6 : 小指の下にも余裕があり握り易いです。グリップ深さも十分確保されています。

SONY α7Ⅲ

α7Ⅲ:小指が余ることが無くジャストフィット、言い換えれば余裕はありません。手の大きい方には別途バッテリーグリップなどが必要になるかもしれません。

私は必要に応じて以下のSMALLRIGのブラケットを取り付けています。拡張性が大きくモニターやマイクの取り付けにも便利。NIKON用も発売されています。

グリップとマウントの間隔を計って見ました。ホント概算なので大体の雰囲気ということでご覧いただければ。

SONY α7Ⅲ

数値が逆になってしまいましたがグリップとマウントの間隔は9.2mm程(概算値)

NIKON Z6

こちらは15mm程でかなり余裕あり

Z6はグリップとマウント間の余裕があるのでグローブを装着した冬の撮影でも握り易そうですね。Zマウント自体が巨大なのですが上手くまとめられています。Z6は多くの方にとって扱い易い形状です。

操作性 Z6は従来のNIKONユーザは迷うこと無し

SONYのミラーレスαシリーズは2型からの使用なので使い方は大体慣れてしまいしたが、Z6を手にしてビックリ!初めてでも何の違和感が無く操作することができました。

トンちゃん(奥様)
トンちゃん(奥様)

NIKON D750からの機種変更だけど全く違和感なく使えているよ。

そう言えばZ6を買ってから取説を読んでいないよね。

でもたまには取説を読んで覚えてね・・・

左:SONY α7Ⅲ 右: NIKON Z6

Z6では撮影に必要な機能は右側に集約されています。ISOボタン・露出補正はシャッターボタン周りに独立して配置されています(下の画像参照)。

一方のα7Ⅲではボタンの配置は正直なところもう少し何とかならなかったのか・・・という印象です。代わりにα7Ⅲのシャッターボタンにはカスタムキー【C1】【C2】が配置されているのでISO等の機能を充てがうことも可能です。

この辺はメーカーさんの考え方なのでしょうが、突然機材を預けられても違和感なく撮影出来るのはZ6の方です。

Z6では本体上面に表示パネルが置かれています。ミラーレス一眼では省略されてしまうことが多い気の毒な表示パネルですが、やはり有ると無いとでは使い勝手が大違い。まあ無くても何とかはなるのですが・・・

NIKON Z6 有れば便利な上部表示パネル
スポンサーリンク

基本性能

Z6α7Ⅲ
レンズマウントニコン Z マウントソニー E マウント
画像数(有効画素)2450万2420万
撮影感度(標準)100~51200100~51200
撮影感度(拡張)50~20480050~204800
液晶モニター3.2インチ210万ドット3インチ 92.16万ドット
液晶ファインダー369万ドット236万ドット
ファインダー倍率0.8倍0.78倍
ファインダー視野率100100
撮影枚数(ファインダー)310610
撮影枚数(液晶モニター)380710
記録メディアXQDカードSD・SDHC・SDXC
スロットシングルダブル(デュアル)
本体内充電 Type-Cで可マイクロUSB・Type-Cで可
USB給電 不可マイクロUSB・Type-Cで可

商品レンジではフルサイズベーシック機に属する2機種、画像の出力スペック面ではほぼ同等です。以下に違いが大きい部分的を中心に掘り下げていきます。

レンズマウント Zマウントの今後に期待

NIKONと言えばFマウントFマウントと聞くと歴史が有りとても重みのある響きなのですが、ミラーレスではZマウントとして新たなスタートを切りました。マウントの云々は今回は置いておいて、今回はその大きさだけご確認ください。

左:NIKON Z6 右: α7Ⅲ

Z6のマウント、デカイです!Z6単体で見ると本体に上手く収められており大きさを感じることはないのですが、並べてみるとZマウントの大きさが際立ちます。

Z6とα7Ⅲのボディキャプを並べてみました。

因みにマウント径はZマウントは55mm・Eマウントが46mmです。大口径マウントでNIKONはレンズ設計の自由度が増すと言われていますが今後のが楽しみですね。

液晶モニター Z6は大型で扱いやすい

左:NIKON Z6 右: α7Ⅲ

α7Ⅲは3インチ 92.16万ドットですが通常の撮影では十分に事足ります。

Z6の3.2インチ210万ドットは最初はオーバースペックかと思いきや、タッチパネル機能が強化され操作性の向上に一役買っています。タッチパネル機能については別項で書いていきますね。

撮影枚数 α7Ⅲの撮影枚数はミラーレス一眼で最高レベル

左:NIKON Z6 右: α7Ⅲ

ミラーレスの問題点の一つに撮影枚数の少なさを感じている方も多いかと思います。

α7Ⅲは大容量新型バッテリーNP-FZ100により撮影可能枚数が610枚(ファインダー使用時)に。Z6の310枚と比較して大幅に撮影枚数が多くなっています。

一方のNIKON純正バッテリー EN-EL15b は以前から使われていた EN-EL15a の改良版。カメラ本体での充電に対応しています。

容量撮影枚数(ファインダー)
SONY NP-FZ1002880mAh610枚
NIKON EN-EL15b1900mAh310枚

EN-EL15b のバッテリー能力は NP-FZ100 と比べてかなり少ないですが、価格は5000円程。純正バッテリーとしては比較的求め易い価格です。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07H28SQGV/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B07H28SQGV&linkCode=as2&tag=danobasanon-22&linkId=bbeccc635c1da99160e3e8d953398913
トンちゃん
トンちゃん

私はスナップ撮影が中心だからZ6のバッテリーは一日1本で間に合ってるよ。でも不安だから予備バッテリーは必須だね。

1本のバッテリーライフを重視するか、予備バッテリーを多くするか・・・どちらにしろ予備バッテリーは必要になるのでこの辺は考え方次第でしょうか。

記録メディア・スロット数 α7Ⅲはデュアルスロット

α7Ⅲはデュアルスロット

α7Ⅲの良さはこのクラスでもデュアルスロットを実装。仕事や業務用途でも安心感があります。但しスロット1のみUHS-II対応になっています。

一方のZ6XQDカードのシングルスロット。シングルでもXQDカード自体作りがしっかりしているので安心感はあります。今後はCFexpressにも対応するみたいですね。

トンちゃん
トンちゃん

D750のSDカードが使えななくなってしまった・・・(涙)

Z6 シングルスロット

個人的にはデュアルスロットは欲しいところですが、通常撮影はシングルスロットで事足りることが殆どなんですよね。

但しRAWとJPEGを別カードに振り分けたい場合や撮影枚数が多い場合はやはりα7Ⅲデュアルスロットが光ります。上位機種のZ7でも同様なのでこの辺はNIKONの考え方なのでしょうね。

インターフェイス α7Ⅲは給電可能

両者ともType-C端子を装備。Z6はUSB給電には対応していません。

今のところスチル中心の自分自身の給電機能を使うことはあまり無いのですが、動画やタイムラプス及びリモート撮影をする方には物足りないポイントかもしれません。

スポンサーリンク

その他機能

Z6α7Ⅲ
手振れ補正5軸 約5段5軸 約5段
タッチパネル有り有り
防滴・防塵性能有り有り
シャッターユニット20万回20万回

手振れ補正

今までのNIKON機は基本的にはレンズ側での手ブレ補正VRでしたが、Zシリーズでは遂にボディ内手振れ補正に対応。残念ながらZレンズは未だ持っていないので正確な比較では無いのですが、両者大きな違いは感じません。

タッチパネル Z6はスマホ的な操作が可能

Z6のパネルは太めのフレームで堅牢性が高そう。

Z6ではタッチパネル操作がかなり強化されユーザーフレンドリーな印象を受けます。以下の操作が可能です。

  • ピント合せ⇨シャッター
  • 設定変更
  • 再生画面の切り替え(フリック操作)動画再生
  • 文字入力
  • iメニュー設定

スマホの様な使い勝手で初めての方にも使い易いのは間違いなくZ6の方でしょう。3.2インチの大型液晶の使い勝手も良好です。

撮影メニュー設定変更

再生画面の切り替え(フリック操作)

iメニュー設定

背面液晶パネルがメインであればコンデジの様に撮影が可能です。但しファインダーを覗きながらのフォーカスポイントの移動が出来ないのがちょっとマイナスポイント。

パネル関係は全体的にZ6の方がα7Ⅲよりも優れています。

α7Ⅲで残念なのがタッチ機能の弱さで、以下のフォーカス関連での使用のみになります。

・タッチフォーカス・・・静止画または動画撮影時、ピントを合わせたい被写体をタッチ操作で選択。

フォーカスポイントの移動やダブルタップでピント拡大が可能。ファインダーを覗きながら液晶パネルの操作でフォーカスポイントを移動することも可能です。

α7ⅢではZ6の様にメニュー設定や変更を行うことができません。

防塵・防滴性能

防塵防滴性能ですが、私の場合基本的に「無いよりはマシ」的に考えています。

と言いつつも気になるポイントなのでチェックしていきましょう。以下の文言はメーカーのホームページから引用させていただいただきました。

Z6

ボディーには軽量で堅牢なマグネシウム合金を使用し、高い剛性と耐久性を保ちながら軽量化を実現。接合部には効果的なシーリングを施し、悪天候でも安心して撮影できる高い防塵・防滴性能を確保しています。厳しい撮影環境での風景撮影や、屋外で長時間撮影することが多いインターバルタイマー撮影にも安心して臨めます。

NIKON Z6
α7Ⅲ

ボディ各所にシーリング処理を施し、部品のあわせ目を凹凸にすることで2重構造化。防塵・防滴に配慮した設計により、厳しい環境下での撮影を可能にします。* 防塵・防滴に配慮した構造となっていますが、ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません

SONY α7Ⅲ

両機とも保護等級IPXについて言及されている訳ではありません。上記の説明ではZ6の方が防塵防滴性能が高そうな表現にはなっています。

NIKON Z6
SONYα7Ⅲ

両機とも主要な部分はシーリングが施されています。確かにZ6の方が密閉性が高そうな気がしますが、どちらが防水性が高いか正直私には断言できません。こればかりは過信は禁物ということで自己防衛に努めましょう。

シャッターユニット

どちらも20万回のメカニカルシャターを搭載しています。

私はシャッター音に関しては特に拘りはない方ですが、Z6のマナーの良さに驚きました。単に以前使用したD800の勇ましいシャッター音が記憶に残っていただけなのですが、これは嬉しい誤算でした。

まとめ

カメラ選びは交換レンズの状況やデザインの好みもあるので単純にこれがオススメとは申し上げ辛いんですよね。相性みたいなものもありますし。

ただし今回ご紹介しましたZ6α7Ⅲの2者択一ではNIKONZ6をお勧めします。特に初めてミラーレス一眼を購入する方にも使いやすい機種に仕上がっていますよ。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07HYB2JRC/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B07HYB2JRC&linkCode=as2&tag=danobasanon-22&linkId=8e2939cbaf3fb5526807294d0488aab5

以上NIKON Z6とSONY α7Ⅲの基本性能中心の比較をお伝えしました。画質面や瞳オートフォーカス機能などまだまだお伝えすべき事が多々ありますが、今後ご紹介できればと思います。最後までご覧いただき有難うございます、

ソニーストア

コメント